ガチで五輪出場を目指す芸人は“猫パンチ”を振り上げ、仰天帰化計画の進行を発表した。
裸足で登場した猫選手は「カンボジアの国籍を取得して、同国民としてロンドン五輪を目指します」とまじめな表情。カンボジア語で「猫」を意味する「『チュマール』ひろしです!」と自己紹介し、今年2月にカンボジア国籍取得を申請したことを初めて公表した。
代表選考基準となる東南アジア大会が行われる11月までに申請が通過する見通しという。昨年から「選手の層が薄いカンボジアで五輪代表に」と公言してきたが、申請手続きの事実を明かしたことで“本気”であることを宣言した形だ。
07年に一般女性と結婚し、今年2月に長女が誕生したが、「妻は応援してくれている。彼女は日本国籍のままなので、自動的に国際結婚になって子供はハーフになる」と笑いを誘った。同国移住については「現地妻は作っても住まない。ビザを取って日本で仕事します!」と強調した。
08年東京マラソンでフルマラソンに初挑戦した後は記録を伸ばし続け、今月18日にカンボジア・プノンペン国際ハーフマラソンでは優勝した北京五輪代表のヘム・ブンティン選手(25)と約5分差の1時間16分54秒で銀メダルを獲得した。
同国オリンピック委員会のワット・チョモラン理事長(41)が会見に同席し、「ぜひカンボジア代表に」と熱烈ラブコール。「猫はとうがらしみたいに、小さいけど強い。カンボジアのアスリートの見本になって」と委員会から感謝状を送り、後押しした。
男子マラソンのカンボジア代表枠は1人だ。ロンドン五輪出場には、11月にインドネシアのジャカルタで開催される東南アジア大会で2時間26分台の自己ベストを持つブンティン選手を破るか、規定の2時間15分を切る以外にない。
今年の東京マラソンで2時間37分43秒の自己新を記録しており、「マラソンをはじめて4年、1年で20分ずつタイムを上げてきたので、ブンティンを抜いて五輪代表になるはず」。女子ボクシングのミドル級でロンドン五輪を目指し韓国で武者修行中のお笑いコンビ、南海キャンディーズの山崎静代(32)にも「いい刺激になります。お互いにがんばりましょう!ニャ〜」とエールを送っていた。
(紙面から)