県は22日、市川三郷町立病院と社会保険鰍沢病院(富士川町)との峡南地区の2病院統合を支援する考えを示した。6月定例県議会一般質問で望月利樹県議(フォーラム未来)の質問に、古屋博敏・福祉保健部長が答弁した。
同地区では、入院や手術が必要な2次救急医療患者の夜間・休日の受け入れを、5病院の輪番で実施している。県によると、09年に同地区の医療圏から他医療圏に患者が搬送されたケースは約30%(県平均20%)。通報から病院搬送までの平均時間も42・1分(同34・3分)で、1時間以上かかったケースは全体の14%だった。
市川三郷町立病院=常勤医8人=と社会保険鰍沢病院=同9人=はいずれも医師不足で救急患者受け入れに支障が出たり、診療科を休止している。一方、両病院の距離は3キロと近い。古屋部長は「両病院が再編され中核病院が創出されれば、医療体制が構築され、医師ら人材確保につながる」と答弁。両町が合意すれば、国の地域医療再生基金を活用して山梨大医学部から医師を派遣するなどの支援策を示した。【岡田悟】
毎日新聞 2011年6月23日 地方版