練習中にストイコビッチ監督(右)と話す闘莉王=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
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名古屋グランパスは21日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで22日のC大阪戦(金鳥ス)に向けて練習、大阪入りした。DF田中マルクス闘莉王(30)は、15日間で5試合という連戦のラスト2戦を「考えるプレー」で連勝を目指す。
闘莉王は終了間際に追いつかれ、後味の悪い引き分けに終わった大宮戦(18日、瑞穂陸)を厳しい口調で振り返った。「納得がいくわけがない。勝たなきゃいけない試合だった」
悔やむべき点は、2点のリードに安心して、選手1人1人が最後まで自分の役割を全うできなかったことだった。「他人任せにせず、チームのためにしないといけない役割が絶対にある」。タイトなスケジュールの連戦中は、疲労で走る量には限界がある。だからこそ質の高い走りをここぞという場面で発揮すれば相手のダメージにもなる。
「自分たちが少しでも走ればもっとボールも回せた。(ボールを受けに)顔を出すとか基本的なことができれば、もっといい動きができた」
練習中、ストイコビッチ監督と時間をかけて話し合う場面もあった。ピクシー監督も連戦を乗り越えるために「頭を使ったプレー」を求めた。
C大阪はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ではベスト8に駒を進めたが、J1では開幕から7戦連続未勝利とつまずいた。しかし、11日の福岡戦で初勝利を挙げてから調子は上向き。闘莉王は「フィットしてきている」と警戒した。
優勝戦線に踏みとどまるためにも、闘莉王は15日間で5試合という6月の過酷な連戦で最低4勝をノルマに掲げていた。残り2試合を全勝すれば達成できる。痛い引き分けで4連勝を逃したことは取り返せない。
「次(C大阪戦)が大事になる。勝って勢いをつけて帰りたい」。大宮戦で失った勝ち点2を教訓に、チームを再び上昇気流に乗せる。 (伊東朋子)
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