成田空港の建設を巡り、国と反対派の間で起きた、いわゆる「成田闘争」など、空港の歴史を伝える展示館が千葉県芝山町に完成し、地元の住民を招いて記念の式典が開かれました。
この「空と大地の歴史館」は、成田空港の建設を巡って国と反対派の住民などが衝突し、死者やけが人を出した成田闘争などの歴史を後世に伝えようと、空港会社が成田市に隣接する芝山町に造りました。23日の開館を前に、22日は地元の住民などおよそ50人を招いて記念の式典が開かれ、成田空港会社の社長らによってテープカットが行われました。歴史館には、反対派が実際に使ったヘルメットや火炎瓶が展示されているほか、機動隊と反対派の衝突の様子を映した映像も見ることができます。また、現在の滑走路のある場所にあった牧場の様子を写した写真なども展示されています。反対派の元幹部で、展示品を決める委員を務めた石毛博道さんは「成田闘争では亡くなった人もいて、大変な思いもしました。その歴史を残すことで、少しは恩返しできたかなという気持ちです」と話していました。空と大地の歴史館は23日から無料で一般公開されます。