C大阪−名古屋 前半14分、(丸写真)先制ゴールを決める磯村 派手なガッツポーズで喜ぶ磯村=キンチョウスタジアムで(内山田正夫撮影)
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名古屋グランパスはC大阪に競り勝った。G大阪は遠藤の得点などで、首位の柏を4−2で破った。柏は勝ち点25でトップを守ったが、甲府に4−0で大勝した2位仙台との勝ち点差は1になった。仙台は開幕から12試合連続負けなしとなった。3位の川崎は清水に競り勝ち、3連勝で勝ち点23。広島も山形に勝ち、同22で4位をキープした。横浜Mは新潟、鹿島は神戸、大宮は磐田をそれぞれ下した。浦和は最下位の福岡を退け、10試合ぶりの白星。
◆名古屋3−2C大阪
思い切って走り込んだ磯村の前にボールはこぼれてきた。「不思議と落ち着けている」というゴール前で、迷わず右足でたたき込んだ。前半14分、2試合連続の先制弾となった。後半26分にはペナルティーエリアへ飛び込むと相手DFのファウルを誘い、ダメ押しのPKを獲得した。
2戦連発のラッキーボーイだが、磯村自身には好調の実感はないという。「周りの選手がいいボールを出してくれる」と、サポートを信じて思い切って走った結果が得点となった。
プロ初先発の大宮戦はけがで離脱中のMF中村の代役という気持ちが強かった。しかし得点シーン以外では納得のいくプレーはできなかった。「(中村)直志さんの代わりはできない」。自分らしくプレーしようと思い直した。
本来のポジションはボランチだが、センターバックやサイドバックにも入った。「準備期間が長かった分、チャンスで結果を残さないといけないとずっと思っていた」。どのポジションに入るのかではなく、どうプレーするのか−。器用貧乏では終わらなかった。
短かったと反省した出場時間は11分間延びたが、磯村が浮かれることはなかった。ただ、25日の浦和戦(豊田スタジアム)に挑戦できることは素直に喜んだ。2008年、高校3年時に出場した全日本ユース選手権決勝で浦和に1−9と惨敗している。磯村以降、ユースからトップに昇格した選手はいない。
「浦和戦でプレーしてリベンジできるのは自分だけ」。悔しさを晴らすだけではない。特別な思いがある浦和戦で、定位置獲得へジャンプアップする決意だ。 (伊東朋子)
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