［事件］野田財務相ら与野党１０議員側に政治献金　ソフトウエア会社社長ら立件へ　法人税脱税の疑い　（2011.6.22 14:05）

　野田佳彦財務相が代表を務める政党支部に政治献金していたソフトウエア会社の男性社長（６４）が税務当局の強制調査（査察）を受けていた問題で、男性社長が役員を務める関係会社が数億円の所得を隠した疑いが強まったとして、東京地検特捜部は２２日、法人税法違反の疑いで、社長らを立件する方針を固めた。

　関係者によると、社長は実質支配する関連会社を使い、取引先に社員寮の建設費を水増し発注するなどして、数億円の所得を隠し、法人税約１億円を免れた疑いが持たれている。社長は水増し分を環流させ、知人女性の生活費などに充てていたとされる。

　社員寮は約１０年前から次々と建設されており、社長は同様の方法で資金を環流させていたという。

　政治資金収支報告書などによると、社長が代表を務めるソフトウエア会社は、野田氏が代表の「民主党千葉県第４区総支部」に、平成１５年に２０万円、１７年に３０万円を寄付。さらに社長側は仙谷由人官房副長官や馬淵澄夫前国土交通相らの団体にも資金提供。提供額は判明分だけで１０年以降、野田氏も含め与野党１０議員側に広がり、政界に流入した資金は総額４３４万円に及んでいる。