(cache) NoBody Has Those Needings

NoBody Has Those Needings

After Uneune The House since 2004/03/08
marukuさんプレゼンツ
Title Grph named †好きなモノ†


落書き2010  NEW!参加した事  気まぐれ日記2011  使用上の注意  連絡先

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落書き2011
Up to New Down to Old
2011
好きなモノ
アルビノにゃっこの搾り方1/2
いろいろ間違った節分
雪ん仔がきましたよ
初兎さん1/2/3/4

2010
ヒトハちゃんと除夜の鐘
くつ下一枚分のしやわせ(わくわく/ぺたーん/絆創膏付きzip)
にゃっこさん捕食される1/2/3/4
暑中お見舞い申し上げます
武器使用中
おねだりの仕方
混ぜると危険!
ちっちゃいけどおっきい
アイちゃんwith猫キャリー
朝ご飯ヨーグルト
ノズルクリーンはもういいです


2009(HP容量限界なので上から消えてきますよう)

日陰でも良いの
お目覚めの季節です

2008
赤い誘惑と肖像画
猫の湯温泉郷
八葉さんと熱暴走
さんどうぃっちをお一つどうぞ
ちょっとまって!
額縁子猫
ワニっぽい何か
月見酒でもいかがです?
あなたはどっち?
第13秘密基地にようこそ
ペットボトルの使い方
おかえりなさい
花のヒト(絵/小話)
花のヒト-その2-(絵/小話)
花のヒト-その3-(絵/小話)
花のヒト-その4-(絵/小話)

2007
真白とちゅー
えほー巻き
ちょこばー
南の国と甘い唐辛子
初音ミク
お食事5秒前

2006
レースと金色蛇と猫
水猫さん
ロイヤルパフェbefore/after
祝ぞろめさん
とりっくおあとりーと!
モーニングセット


気まぐれ日記 2011
05/07

「――好きなモノを記入してください。――」

一息入れにお茶を淹れてきたら、机の上にこんな紙が置いてありました。
ぺらりとしたコピー用紙に印刷されたそれを手にとって、眺めながら椅子へと体を預けます。

『・・・なんでまたこんな紙が。』

お茶を啜りつつ一人ごちてみても、心当たりは一人しか浮かびません。
それにしては、なんで今更こんなアンケートを取るのかしらとか思ったりもするけれど。
ねぇ様がまた気まぐれでもおこした、とかそんな程度の理由なのかもしれません。
いつだって唐突に斜め上を飛び越えていくねぇ様はそれが平常運転ですし、むしろ無理に思惑を
探って墓穴を掘った記憶は枚挙に暇がありません。そう、昔の人も言っていました。
馬鹿の考え休むに似たり、と。
・・・今若干自分で自分の首を絞めたような気もしますが、さらりと流してしまいましょう。
春ですしね、ちょっと緩くなっても仕方のないことです。
そんな事をぽてぽてと巡らせつつ、結論を出しました。

『まぁ、好きなモノならねぇ様だって悪戯に使ったりしないからいっかな。』

くるくるとボールペンを回しつつ、好きなモノを思い浮かべて紙に書き込んでいきます。
カリカリといくつか書き込んで、ふと顔をあげた時。
窓の外に自生してるポピーが見えたのでついでに書き加えます。
うん、あのお花はいいものです。
数年前から何時の間にか庭の隅っこに咲き出して、今やちょっとした花畑になったポピーの花は
なかなか愛らしくてお庭でお茶会する時なんかに重宝してます。
この間お茶した時も、裏のおねぇさんに好評でした。

『ここまで増えるとは思わなかった、花も意外に綺麗で悪くない』

とかなんとか。
そういえば、あの時アイちゃんがポピーを花束にしてこっそりくれました。
もじもじしながら差し出してくるあの姿、今思い出しても鼻血が止まりませんよ。
ねぇ様がお出かけしてたら確実にアイちゃんごとお持ち帰りしてました。
ロケに行ったとかで小麦色に日焼けした肌とか、涎が止まりませんよね。
受け取った時の嬉しそうな笑顔もたまりません。

また遊びに来てくれないものかなぁ、とか思いつつボールペンを走らせているとカリッと小さな音
がしました。手元を見てみれば、紙が概ね文字で埋まっています。
眺めてみれば、結構書いたものですね。
最後の方、ケモ耳とか小麦肌とか不穏なものも見えますが。

『・・・ん、これだけ書いとけばねぇ様も満足するかしや。』

書き上げた紙を二つに折って、「アンケート答えましたよ」と裏に書いてからボールペンを乗せて
重しにします。
さて、これをねぇ様が取りに来ると思うのでちょっとお散歩にでもいきますか。
日差しも良いし悪くないお散歩日和ですしね。

『・・・・・・あ。』

部屋を出る直前になって、私はちょこちょこと机の前まで戻り。
畳んでいた紙をもう一度開いて。
端っこに、小さく「ねぇ様」と書き加えます。
これを見た本人ねぇさまが顔を真っ赤にしている姿を想像しながら。

――――――――追記――――――――

「震災の後、心配してお手紙くださった方々へ。
 ありがとうございます。私はこの通り無事ですよー。
 ご心配をおかけしました。
 それと、
 心配してくれてありがとうございます。
 とても嬉しかったですよう。顔がにやけてしまう程に!」

今日の郵便には変わったお手紙が一枚、宛名不明差出人不明で入ってました。

『ねぇ様、これなに?』
『さぁ?
 でも之を出した何処かの誰かは心配して頂いて凄く嬉しかったみたいね。
 貴女も私が心配してあげたら、こんなお手紙くれるのかしら?』
『・・・多分その原因のほとんどはねぇ様だと思いますよ。』


02/11
『あら、可愛い妹は欲求不満なのかしら。』

それが、私の描き上げた絵を見たねぇ様の第一声でした。
だから私は呆れた顔で、ねぇ様を見上げます。

『なに馬鹿な事を言ってるんですか、ねぇ様。
 またベーコンとかチーズとかソーセージとか頂いたからお礼絵を描いてるだけですよ。
 届いた時、ねぇ様だって小躍りして喜んでたじゃないですか。』

それから、描いてる最中からずっとわさわさとひとの胸やら股間やらを触り続けていたねぇ様の手
を、ぺいっと払いのけて私は席を立ちます。それでも尚凭れ掛って悪戯しようとしてくるねぇ様
のせいで、肩のあたりとか酷く重いですけれど。
そんな訳で、じとっとねぇ様を睨みつつ私はさくっと引き剥がしました。

『どいて下さいな、ねぇ様。
 これから綺麗さっぱりなくなった調味料を買いにいかなきゃならないんですから。明日のお昼
 にカルボナーラが食べたいって言ったのは、ねぇ様でしょう?』
『お外は雪よ?
 それに、可愛い妹あなたがお買い物にいったら私は誰で温まればいいの?
 一人でいる間に寒さで凍えて死んでしまうかもしれないわよ。』
『私は懐炉じゃないですから、知りませんよそんな事。
 寒いなら一階のおこたに入ってぬくぬくしててください。
 ほら、お土産にたいやき買って来てあげますから良い仔でお留守番しててくださいね。』

ワザとらしく泣き崩れるねぇ様を尻目に、コートとマフラーと手袋をクローゼットから取り出し
てお出かけの準備を整えます。
さ、お出かけしましょう。・・・寒いですけど。
最後にねぇ様に手を振ってから、私は雪がちらちら降る町の中へと足を踏み出しました。

---------------
家に帰り着いた時には、もう辺りが薄暗くなっていました。

『ただいまぁ〜、ねぇ様たいやき買ってきましたよ〜。』

予想外に時間のかかったお買い物だったので、なるべく優しい声でねぇ様に帰宅を告げます。
うん、だってお友達とばったり会っちゃったんだもん。
久し振りって事でちょっとだけお茶をしながらおしゃべりしても多分バチはあたりませんよ。
ねぇ様の好きなクリームチーズのたいやきだって買ったのでご機嫌取りの小道具はばっちりです。
さて、ねぇ様は。と、コートなんかを脱ぎ散らかしつつぺたぺたとねぇ様を探しつつ居間に行っ
ても見つかりません。
仕方がないので、たいやきと調味料なんかをテーブルの上に置いて二階のねぇ様の部屋まで行く
事にしました。

『ねぇ様、たいやき有りますよ?
 クリームチーズに、つぶあんに、カスタードですよ〜。』

コンコンっと部屋の扉をノックしてもお返事がないので、開けて見てもねぇ様がいません。
念のために見た私の部屋にもいませんでした。

『むぅ?
 まさか、拗ねてご近所の女の子を襲いに・・・とか?!
 明日の新聞の一面を飾ったらどうしよう、お婆様になんて言い訳すればっ。』
『・・・失礼ね、可愛い妹。』

部屋の中でわたわたとうろたえて居ると、何時の間にかねぇ様が背後に立ってらっしゃいました。
若干汗ばんでいるようにも見受けられるねぇ様ですが、私の失言に怒っているようにも見えませ
ん。なので、ここは普通に何処に居たのか尋ねる事にしましょう。

『ねぇ様、何処に居らしたんです?
 なんか汗をかいてらっしゃるみたいですけど、運動でもしてたんですか?』
『地下室で、少し準備をしていたの。
 ごめんなさいね、可愛い妹あなたが帰って来た事にはすぐ気がついたのだけ
 ど、手が離せなかったの。』

にっこり笑って、ねぇ様はそう言います。
地下室は使ってないまま放置していたような、と頭の中でハテナマークが飛び交ってますけど、
折角なのでこのままお茶に誘ってねぇ様をご機嫌を取る事に。

『むぅ?
 ・・・まぁなんでも良いですけど、ねぇ様お茶にしませんか?
 クリームチーズにつぶあんとカスタードのたいやき買ってきましたよ。』

ねぇ様は少し考える様子を見せてから、私に微笑みかけました。

『そうね、先にお茶を頂こうかしら。
 可愛い妹あなただけお友達と楽しいお茶会をしてきたのはズルイものね。』
『・・・な、なぜソレを?』

ピシリと音がしそうな感じで固まった私の肩に、ねぇ様の手が置かれます。
目の前にはねぇ様の、さっきと変らない素敵な笑顔がみえますが。心なしか青筋が立っている様
なそうでもないような。

『私のお友達がメールで教えてくれたのよ、浮気現場だって写真までつけて。』

『これよ?』と見せられたねぇ様の携帯には、私がお友達と笑いながらお茶をしている写真が写
ってます。しかも、私がチョコレートケーキをフォークでお友達の口に運んでいる所がばっちり
と。
アニメや漫画なら、私の頭からだらだらと滝のように汗が滴り落ちてますね。確実に。
何とか言い訳を!働け、私の脳細胞!
とゆか、浮気って何?! 
それは私のチョコケーキを狙った狩人はんたーから愛しのチョコケーキを守る
ために仕方なく差し出した一片ですよ。
とか考えてる間にも、ねぇ様がなぜか少しずつ近づいてきます。
見切り発車で言い訳を口にしようとした瞬間、ねぇ様の言葉が私の言い訳をさえぎりました。

『別に怒ってはいないの。
 ただ、可愛い妹が欲求不満でこんな可愛いお友達にまで手を出すほど餓えているのなら、姉で
 ある私が責任をもって解消してあげなくてはいけないでしょう?
 だから、地下室の一つで準備していたのよ。
 最近私の好みで優しくしかシてあげてなかったものね。今日は、可愛い妹あなた好みの頭の中まで痺れ
 る激しいやり方でシてあげるわ。
 先ずは、お茶にしましょう?
 それから、沢山シましょうね、可愛い妹。』

ねぇ様にぎゅっと抱きすくめられながら、私は明日の日の目を拝める事を切実に願いました。 

02/03
さて、皆様。皆様は、今年の節分は楽しまれたでしょうか?
家族や恋人と一緒に恵方巻きを齧って、少し恥ずかしがりながら窓の外にお豆を投げてお呪いを
唱えたりしました?
明日の朝には、近所の鳥さんがあんまり苦労せずに朝ご飯にありつけるなぁとほんわかしながら
ちょっと多めにお豆を投げたりしたんでしょうか。
それとも、いつもより早く帰って来てくれたお父さんが鬼の役をやって、わやわや賑やかしなが
ら皆で豆をぶつけたりしたんでしょうか。

・・・羨ましい、私もそんな節分が良かったです。

うちの節分は、ねぇ様の斜め上を飛び越える発想によって、今現在家の中がゲリラ戦の戦場とな
り果ててます。
うん、節分とゲリラ戦って結びつかないってお顔をしてますね?
私だって突然言われたら、先ず相手の額に手を当てますもん。当然です。
身を隠している今だってこれが熱に浮かされた私の夢ならどれほどありがたいか、とか思ってる
くらいですよ。
でも、残念な事に現実なのですよ・・・。
そう、コトの起こりは珍しく福豆を買出し行ったねぇ様が、とても良い笑顔で帰ってきた時の事
でした。

--------------

『ねぇ、私の可愛い妹。
 今日の豆まきはほんの少しだけ、いつもと違うやり方でやらないかしら?』

ドサリ、とテーブルの上に福豆のはいった買い物袋を置いて。唐突にねぇ様がそんな事を言い出
しました。
毎度の事とはいえ、ねぇ様がこんな言い方をする時はたいてい碌なコトじゃありません。という
より、毎回私に害があるコトばっかりです。
だからもちろん今回も、やんわりきっぱり拒絶します。

『ヤですよ、ねぇ様。
 私が鬼の役でいいですから、普通に豆まきしましょうよ。
 恵方巻きにねぇ様の好きな甘い卵焼きをいっぱい入れて作ってありますから、豆まきをさくっと
 終わらせて美味しく食べましょう? ね?』

かくんと首をかしげて可愛らしく見上げてお願いしてみます。ねぇ様の手が一瞬止まったのを見た
私は、ダメ押しとばかりにうるうると目に涙も溜めてじっとねぇ様を見つめます。
『うっ。』とねぇ様が怯んだ所で更に畳み掛ける事にしました。

『それに、ねぇ様が楽しみにしてた泡風呂用の入浴剤も今日届いたんですよ?
 だから豆まきはいつも通りにささっと終わらせてしまって、一緒に入りましょうよ。
 桃の香りがするそうですから、鬼退治にも効果的ですよ、きっと。』

思えばこの一言が余計だったんだと思います。
それまで何処と無くそわそわしていたねぇ様の目が、きゅぴんっと光ったのはこの台詞を言った後
だったんですから。
普段だらだらとしているねぇ様が、この時は水をかけられた猫の様に素早く動いて私の肩を掴んで
きました。寄せられたお顔が近いです、というより、目が怖いです。

『ふふふ、そうね、節分には鬼退治をしないといけないわ。
 家長である私は家族ために鬼を祓う儀式をして、福を呼び込む義務があるわよね可愛い妹。』
『え・・・っと、そうですね、ねぇ様。
 だから変なコトしないで普通に節分をやりましょう?』

じりじりと後退りしながら、ねぇ様に同意します。

『ええ、普通に節分で鬼退治をするコトにするわ。
 鬼の役はやってくれるのよね、可愛い妹?
 豆まきの後は、お風呂に入る事にしましょう。鬼退治のできる入浴剤を入れて。』
『・・・お風呂の時は、鬼の役はおわってますよね? ねぇ様。』

私の第六感が危険信号を受信したので、先に釘を刺しておきます。

『あら、可愛い妹は家長の義務を果たさせてくれないつもりなのかしら?』
『ねぇ様、豆まきは鬼に豆をぶつけた時点で終了ですよ?』
『可愛い妹をこの寒空の下、お外で一晩過ごさせるつもりは私にはないわ。』

どうやら釘は効果があまりなかったようです。
でもめげませんよ、ここでめげると温かお風呂が大変なことになってしまいます。

『ん、と。
 やっぱりお風呂は一人で入る事にしませんか?
 ねぇ様、あの入浴剤とっても楽しみにしてましたし。最初はお一人でじっくりと堪能したいです
 よね?』
『幸せは分かち合うものって、この間学んだのよ?
 それに私の可愛い妹が折角一緒にいかがですかって言ってくれたのだもの、一緒に入るに決まっ
 ているじゃないの。』

ねぇ様が素敵な笑顔で私の必死の抵抗を粉砕してくださいました。
ここは話題を変えて体勢を立て直すことにしましょう。そう、これは撤退じゃないんです。活路を
見出す為の策なのです。
という訳で、無理矢理話題を最初に戻す努力をしてみます。

『・・・あ、ねぇ様。
 そういえば、いつもと違うやり方の節分ってどんなのなんですか?
 ちょっとだけ興味がありますよ、私。』
『もうそれは気にしなくてもいいわ。
 鬼が豆をぶつけられない様に隠れながら、人を捕まえるゲームなだけだもの。
 良く考えてみたら時間がかかる節分になってしまうわ。』

活路が見えました。
流石私です、諸葛孔明も吃驚の知略ですよ!
この機を逃す訳にはいきません、今ならこの包囲網を突破できる気がします、いやできますとも!

『ねぇ様、それやりましょう!
 うん、私がねぇ様を捕まえたらお風呂は別ということで!』
『・・・そう、じゃぁ私が豆をぶつけたらお風呂で鬼退治してもいいのね。可愛い妹?』

そう言い放ったねぇ様の目が妖しく輝いていたのに、この時の私は気がつけませんでした。

--------------

どうです、ねぇ様の突飛な発想のおかげで大惨事になった事がよくわかってもらえたでしょう?
おかげで穏やかな我が家は、豆の飛び交う激戦地です。
・・・なんですかその可哀想な仔をみるような目は。
どこからどう考えてもねぇ様のせいでこんな事になってるとわかったじゃないですか。
あぁ、なんて不幸な私っ。
・・・まぁこうして机の下に隠れつつ脳内ブログの読者方相手に一人芝居をしていても状況は全く改善
されはしないので、そろそろねぇ様を捕獲しに行くことにしますか。
既に開戦から二時間も経過して、私のお腹も鳴り始めた事ですしね!


そして、そろりそろりと机の下から這い出した瞬間、ぺちり、と私の頬っぺたに炒られて狐色になっ
た大豆が一粒当たって床に落ちました。
からからと軽い音をたてて床を転がるソレを眺める私の耳に、ねぇ様の甘い声がゆっくりと進入して
きます。

『----私の勝ち、ね?
 さ、お風呂でじっくり退治してあげるわ、私の可愛い妹こおにさん。』

目の前に、ねぇ様ぜつぼうが立っていました。

01/17
もぞもぞとお布団の中で蠢いて。
何かに呼ばれたような気がした私は、少しだけ夢の中から浮上します。
お布団は被ったまま、やたら強い光を差し込ませてくる窓の方へとねぼけ眼を向けて、外を確認
した瞬間に私は布団を跳ね飛ばす勢いでがばっと体を起こしました。

だって、お外は一面銀世界だったんですよ!
今年初めて見る雪ですよ、雪! 

指先から伝わる氷の冷たさも途中の神経でブロックして窓ガラスに張り付きます。
キラキラしたお外の世界は、むしょうに私の中の何かをわくわくさせて、早くおいでよと言って
るみたいです。
うん、気分は初めて外に出る時の仔兎とか仔熊とかそんな辺りですよ。
自然と尻尾もぱたぱた動きだしちゃいますって。

『ねぇ様、ねぇ様っ、雪ですよ!
 初雪がキラキラで、お外のわくわくが止まりませんっ、起きてくださいなっ。
 ほら、早く、早くっねぇ様っ。』

興奮が収まらずに、横で寝ているねぇ様をぺしぺしと叩いて起こします。
もちろん、その間も私の目はずっとお外のキラキラに向けられっぱなしですとも。
終いには尻尾もつかってぺしぺし、ぺしぺしねぇ様を起こします。
や、だってこのわくわくをねぇ様にも早く味わって欲しいもん。
そうやって暫くぺしぺし続けた結果、お布団の中でねぇ様が身じろぎをして起きてくれました。

『・・・寒いわ、可愛い妹。
 それに、まだ9時じゃない・・・もう少し寝かせて頂戴。』

目を擦りつつ私の腰を引き寄せて、時計を見たねぇ様がそう文句を言ってきます。

『って、そんなコト言いながら太ももに頬擦りしないでくださいよ!
 ・・・じゃ、なくって、雪ですよねぇ様! お外がキラキラで素敵なんですってば!』
『もぅ、少しくらい良いじゃない。
 この寒さを愛しい妹あなたで和らげようとしているだけなのに・・・。』

はぁ・・・とわざとらしいため息をついて、私の腰から腕を解いたねぇ様がのそのそと体を起こし。
私の肩に顎を乗せながら窓の外を見てくれました。
無駄にさらさらの髪の毛が私の鎖骨をくすぐったり、やたら良い匂いが漂ってきたりしてますけど
今は気にしない事にして、窓の外を指差します。

『ね、凄いですよ!
 お外一面キラキラです! ねぇ様、今日は雪だるま作りましょうよ、あとかまくらも!』
『本当ね、一面雪化粧で真っ白になっているわ。
 でも、可愛い妹? 雪だるまは出来そうだけれど、流石にかまくらは無理じゃないかしら。』
『じゃ、雪合戦でいいです!
 だから、早く下に降りて一緒に遊びましょうよぅ、ねぇ様っ。』

物凄く気だるげに圧し掛かってくるねぇ様に、キラキラとした目線を投げかけました。
尻尾だってぱたぱたさせますよ。
・・・以外な所で、去年のクリスマスで大惨事にさせられたヒトハちゃんのおねだり術が役に立つ?
まぁ、そんなコトより今は雪です!お外です!

あざとさ満点の私の態度を呆れた様子で暫く眺めた後、ねぇ様がふと微笑みます。

勝利っ!お外っ!雪だるまっ!
と、立ち上がろうとした私の胸にねぇ様の手が伸びて来て、さわさわと揉みだしました。

『・・・ねぇ、可愛い妹。
 雪「合戦」とつくからには、やっぱり勝者にはご褒美が必要だとは思わないかしら?
 具体的には、きっと冷えきってしまう可哀想な私を人肌に暖めてくれる可愛らしい妹とか。』

耳たぶをはみはみしつつ、ねぇ様がそんな提案をしてきます。
ええと、雪合戦て勝敗決まるような遊びでしたっけ?
雪玉ぶつけてはしゃぐだけだから、別に決まらないよね、うん、ならいっか。
とゆことで、私は首を縦に振りました。
だって、早くねぇ様と雪だるまつくって雪合戦したいですもん。

『ふふ、約束したわよ?』

振りほどいて駆け出した私の背後から、そんなねぇ様の楽しそうな声が聞こえます。
後々、この時ちゃんとねぇ様の言葉を理解してから頷いておけばと後悔しましたけど。
具体的って、条件にねぇ様が勝利した時ってはいってなかったですよね。
冷え切ってしまう、とだけ言って・・・。
皆さんも、約束とかそんな時には注意しましょうね。
思わぬ所で大きな落とし穴があったりしますから!

と、落とし穴に引っかかってねぇ様の毒牙にかかった愛らしい私が言ってみますよ?

01/09
『あけましておめでとうございます、ねぇ様』

卸したての振袖に身を包み、三つ指ついてご挨拶申し上げます。

『・・・おめでとう、可愛い妹。
 でも、大分遅いんじゃないかしら。もう七草も食べ終えてしまったわよ?』
『そうですねぇ。
 ねぇ様が、三が日は姫初めを楽しむ期間で、七日までは一年の色を決める大事な時間だからっ
 て、私をお布団に縛り付けなければもう少し早くご挨拶できたんですけどね?
 ・・・一回だけしたお出かけだって、初詣って名前の羞恥プレイでしたし。
 兎年だからって、うさ耳と尻尾つけさせて!
 しかも、私の尻尾が邪魔とかいって縄で体ごと縛りつけましたしねっ。
 何処の世界に、着物の下は亀甲縛りで初詣に行く人がいるんですかっ!!』

ため息をつきつつ、『ダメな仔ね』と言わんばかりの視線で私を見やるねぇ様に、がるるっと唸り
声をあげて反論します。

だいたい、この着物だって勝手に裾あげしまくって股下10cmってどういうことです。
この時期ストッキングはいても寒いんですよ!
ちょっと屈むとお尻丸見えになるしっ!
それにかこつけて、ねぇ様ってばいきなり襲い掛かってくるし!
着物が何着クリーニング屋さん行きになったと思ってるんですか。軽く水洗いして染み抜きしたの
に、今日持っていったらクリーニング屋のおねぇさんに『・・・あらあら、お盛んなお正月みたいね。』
とか、凄く意味ありげに笑われた私の恥ずかしさを返してくださいっ。
帰り際に、『今度赤ちゃん用のガウン送るわね〜』とまで言われましたよ!
ねぇ様と私じゃ、子供なんて出来ませんっ!!

と、心の中で更に吼える事で私は落ち着きを取り戻します。
口にだすと色々恐ろしい事になりそうですし、なにより鏡開きまで延長とかされたら私の体力が持ち
ませんしね。
やっぱり神社で厄落としとかしてくれば良かったでしょうか。
こう、兎耳と尻尾のついた巫女さんが可愛らしく厄落としをしてくれれば、ねぇ様だって喜んで参加
してくれそうですし。
・・・でもあれ、厄年じゃないと祈祷してくれないとか言ってたなぁ。
や、でも今からでも普通のご祈祷をお願いしてねぇ様の欲を少しばかり祓ってもらえば残り一年には
ちょっと足りないけど、穏やかに過ごせるような気がしないでも。
問題はどうやってねぇ様をつれていくか。
恥ずかしさを生贄にうさ耳セットをもう一度着て、神社まで誘うのが一番確実・・・かな。

などと考えてたら、ねぇ様の澄んだ声が耳朶を打ちました。

『あのね、可愛い妹?
 私は別に兎さんが好きな訳じゃないわよ?
 愛しい妹あなただから、こうして構いたくなるの、わかるかしら?』
『・・・え、と。
 また口にだしたましたか、私。』

何時の間にか私の背後に覆いかぶさって太ももあたりを摩るねぇ様の手を払いのけつつ、尋ねます。

『ええ、もちろん。
 それにご祈祷して頂いても何も変わらないとおもうわよ?
 だって、私のは愛だもの。神様だってきっと祝福してくれるに違いないわ。』

そう答えつつ、ねぇ様の手がもがく私の襟足から進入してきて、やわやわと胸を揉みだしました。
そして、注意が胸に逸れたのをいい事に。ねぇ様は指を今日はまだ無事だった所に差し込みます。
一週間のせいで敏感になった私が、すぐにくちゅくちゅとねぇ様の指に合わせて鳴き始めるのをみて
ねぇ様が嬉しそうに耳たぶを噛んできました。
三箇所からの刺激に腰が抜けそうになるを必死に耐えて、私はなんとかねぇ様を見やります。

『っ・・・ぁねぇ様。
 きょ、今日はっぁぁ・・・や、やひゅませてっんぅ、くれるって』
『気が変わったの。
 七日じゃ伝わらなかったみたいだもの、残念だわ・・・っん。』

そしたら、少しむくれた顔のねぇ様が唇を重ねてきて。
その後激しさを増した指やら舌やらに私の意識は遠くへ飛ばされました。




2010
12/31
『んー、大掃除もしたし、お蕎麦もちゃんと準備した、と。
 御節は今朝届いたのを冷蔵庫にいれてあるし、ねぇ様の好きなお酒もこないだ買っておいたか
 ら・・・うん、新年を迎える準備は万端かなぁ?』

カチコチ鳴る時計を見ながら、指折り数えて遣り残した事がないかを確認します。
おこたの上に飾ってある鏡餅も目で確認したので、もう他に思い当たる事はありません。
だから私は、ふるっと小さく体を震わせて外に出してた両手をおこたの中に入れました。
そして、ふと目線を部屋の中に彷徨わせて。

『・・・あれ、肝心のねぇ様がいない?』

毎年この時間あたりにはおこたに入って、蜜柑を剥きながら一緒にぽけーっとテレビを見ながら
過ごしているというのに。今年に限って、ねぇ様の姿が見当たりません。

『お年玉の用意をしてくれてる、とか。
 ・・・なんて、ないない。ねぇ様今までくれたことないもんねぇ。』
『あら、お年玉が欲しかったの?
 良いわよ?今年は可愛い妹のために準備してあげるわ。』

そう言って一人けらけらと笑っていたら、ねぇ様おにが後ろに立っていました。
ぎちぎち首が鳴りそうな感じでゆっくりと後ろを向くと、ねぇ様の笑顔が見えますとも。
とりあえず話題を逸らす為にねぇ様に尋ねます。

『ええと、ねぇ様何処に行ってらっしゃったんですか?』
『ちょっと物置に探し物にね。
 ほら、コレを見つけに行っていたのよ。どうしても必要になるじゃない?』

満面の微笑みのねぇ様がそう言って、ずいっと私の顔の前に手に収まるくらいの機械を出してきます。
ソレには楕円形のボディの横に、カウンターらしき数字と押し込んで使うボタンのようなものがつい
てました。
・・・カウンター?
年末に数字を数えるようなイベントは、新年のカウントダウンくらいですよね?
とゆか、カウントダウンにカウンターは要らないんじゃないかなぁ。
でも、ねぇ様的には”どうしても”必要なもの?
はて・・・??

『ねぇ様、カウントダウンは時計の方がやりやすいと思いますよ?』

考えてもわからないのでとりあえずそう言うと、ねぇ様が不思議そうな顔をしました。

『どうしてカウントダウンにコレを使うのかしら?
 コレは除夜の鐘を突く時に使うものよ? 途中で数を忘れてしまってもコレがあれば平気でしょ?』

ますます意味がわかりませんよ、ねぇ様。
大体ウチに除夜で突く鐘なんてありませんって。
と、そう思った時にはなぜかおこたから引っ張りだされて、ねぇ様に組み敷かれてました。

『・・・ねぇさま、寒いです。
 それより身の危険を感じるのでどいて頂けると嬉しいのですけど。』
『あら、ダメよ。
 これから私は除夜の鐘を突かなければいけないんですもの。』
『鐘なら近くのお寺ですよ。
 アレ突くのに毎年整理券配ってるらしいので急がなくちゃダメなんじゃないですか・・・って着物の裾
 捲りあげないでくださいっ!
 っっひ! ぁ、ちょっ・・・ねぇ様っ鐘つきにいっ・・・ひぅっっ・・・・・・んじゃぁっんむぅぅっっっ!!!』

ねぇ様の指が一番敏感な所をこりこりし始めたと思ったら、いきなり唇を塞がれて舌を入れられました。
甘い香りと共に、ねぇ様の温かくて柔らかい舌が私の歯茎をなぞり、縮こまっている舌に絡められて強
引に吸い出されます。
まだ理性のある内にねぇ様から逃げようと両手で押しのけようとしたら、まだほぐれてないトコに深々
と指を突っ込まれました。

『・・・っっっむぐぅっ!!!』

痛いのに甘い衝撃が一気に背筋を駆け上って、私の口からくぐもった悲鳴が飛び出します。
でも、ねぇ様はそんなのお構いなしに私の一番弱い所をぐりぐりと指の腹で擦りあげて、私の舌を吸い、
ねぇ様の唾液を私に無理矢理飲ませてきました。
かりかりと内側を引っ掻くねぇ様の爪とねっとりと絡み付いて弄ってくるねぇ様の舌で、甘い刺激を送
られ続けて、私の頭がとろんってし始めた頃になってやっと、ねぇ様の唇が離れていきます。

『・・・っぁ、ねぇひゃま・・・?
 なんっ・・・れ、こんにゃっ・・・ころひゅるのれ・・・す、かぁあぁっっ!』
『ふふふ、今日ねヒトハちゃんに会ったの。
 薬局の袋を抱えてたから、お兄さんが病気になったのかしらって尋ねたのよ?
 そしたらね、袋の中の栄養ドリンクを見せてくれて、今夜は除夜の鐘になってお兄さんの煩悩を解消
 しなくちゃいけないからって。
 凄く嬉しそうに教えてくれたの。』

熔けて流れ出しそうになる理性を総動員してねぇ様に尋ねたら、そうお返事が返ってきました。
その間もねぇ様の指は私の一番弱い所を弄って、私の頭に甘い刺激を送り続けてきてますけど。
かりかりこりこり、ぞくぞくする電気が背筋をゆっくり這い上がってきてます。

『っぁ、ぁ、ぁっ・・・らえ、ひょこっ、きゃりきゃりしゅるのらめぇっっ!!』
『毎年除夜の鐘は、聞くだけだったけれど。
 やっぱり自分で鳴らした方がご利益があるかもしれないものね?
 ・・・ん、これだけとろとろにして上げればもういいかしら。』

ちゅぽっと音をたてて、ぐしょぐしょになってすっかりほぐれた私のあそこからねぇ様の指が引き抜か
れて、そのまま半開きになってる私の口に入れられました。
日頃の習慣とは恐ろしいもので、ねぇ様が何も言わなくても私の口は、私の意志とは無関係に差し込ま
れた指に舌を這わせて綺麗にしだします。・・・ぅう、意思とは無関係なんですよ! ほんとにっ!
ちぱちぱと音をたてて指をしゃぶる私の腰を抱きかかえて、ねぇ様がなにか生暖かいものを押し当てて
・・・。
生温かい・・・?

『っ?!
 ねぇ様、何を・・・っひぅっっ!!』

慌てて指を吐き出して、腰の辺りを見ようと体をおこしたのに。
確認する間もなく奥まで突っ込まれました。

『大丈夫よ、可愛い妹。
 これは裏の家のお友達の新作の玩具なのよ。
 体温程度の温かさを保って、それにっ・・・んっ、ちゃんと、ミルクも・・・っ出るんですって。』

子宮の中まで押し込まれて返事すらできずに、ぱくぱくと口で息をする私を容赦なく突き上げながら
ねぇ様が言葉を続けます。

『・・・あらっ、でも安心して?
 まだ・・コレで赤ちゃんっは、っぁ、つくっ・・・れないみたい、だからっ。』

ごりごりとお腹の中をしごかれて声すら私は出せません。
一回子宮の奥まで突き上げられる毎に、私の体だけがびくびくとねぇ様の下で踊ります。
そんな陥落寸前の私の頭の中で。
安心できませんっ、て駆逐されかかったの理性が涙目で叫んでたような気はします。


12/24
−−−ドンッ。
クリスマスの七面鳥を買いにお出かけしようと道路に出た所で、お隣の仔に突撃されました。
結構勢いがあったのか、二人して道路に転がる事に。

『・・・ったた、あや、カヤちゃん。
 ええと、怪我はない?大丈夫?』

ちょっとくわんくわん鳴る頭を振りながら起き上がって、尻餅をついて頭をふるふると振ってるカヤ
ちゃんに手を差し伸べて起こします。
カヤちゃんは、ぱんぱんっとズボンの裾を払うと私に向かって勢い良く頭を下げました。

『ご、ごめんなさいっ、おねぇちゃん!
 ちょっと考え事しながら急いでたから、前ちゃんと見てなかった・・・。』
『ん、私は大丈夫。
 でも次からちゃんと前見て走る事。もし間違ってねぇ様にぶつかったりした日にはウチに一晩お泊
 りする事になっちゃうんだからね。
 ほら、急いでたんでしょ?
 私はもう平気だから行っていいよ?』

なんだかソワソワしてるのでさくっと開放してあげる事にしてそう声をかけると、カヤちゃんはぴょこ
んともう一度お辞儀をしてから、お家に向かって小鹿のように駆けていきました。
うんうん、元気だねぇ。
にまにましながら後姿を眺めた後で予定通り買い物に行こうと足を踏み出した時に、足元に落ちてる折
りたたまれたメモ用紙にふと目が留まったので拾って。

『・・・うや、カヤちゃんが落としたのかな。
 ま、折角だしお買い物ついでに届けて・・・・うぁ。』

中身を見て、思わず天を仰ぎました。
メモにはこう書かれます。

『まずね、コートだけ着るでしょ。
 それからぺたーって座って、コートの裾を両方のおててできゅって握ってから胸のトコまで持ち上げ
 るの!
 後は、お兄ちゃんのおめめをじーっと見ながら尻尾をぱたぱたさせておねだりするだけだからねっ!
 あ、おめめはキラキラさせると効果アップだよ!
 それでもダメそうな時は、おめめを逸らして泣きそうなお顔すれば絶対大丈夫っ。
 以上っ、ヒトハのクリスマス用おねだりでしたっ。
 
 頑張ってね、カヤちゃんっ。ファイトだよっ♪』

サンタさんも真っ青ですよ、ヒトハちゃん。
とゆか、カヤちゃんお兄さんにコレやるつもりであんなに急いでたのね。
と、そこまで考えて。
ふと思い当たりる事がひとつ。

『・・・何時だったか、私がねぇ様にヨーグルトで地獄を見せられた時の原因になった人じゃなかったっ
 かな、カヤちゃんのお兄さんは。』

数秒考えてその結末になんかヤな予感がしたので、私はぶるぶると大きく頭を振ってその考えを綺麗
さっぱり脳内から追い出す事にしました。

・・・さ、七面鳥を買いに行こう。

空を見上げれば、雲ひとつない綺麗な青空が広がっています。
きっと商店街ではクリスマスソングが奏でられている事だろうし、折角だから小物屋さんでも覗いて
ねぇ様のクリスマスプレゼントを調達して差し上げる事にしますか。
プレゼントがあると幸せになれるし。
とゆことで。
私は、カヤちゃんの健闘を祈りつつ商店街へと歩きはじめました。

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大誤算だったのは、買い物を終えた後、拾ったメモをコートのポケットに仕舞いっ放しで家に帰った
事だけです。晩御飯の時に、ねぇ様がコートを私の椅子にかけてにこにこしてらっしゃるのが何か変
だとは思ったんですよ・・・。
真逆まさか首輪付きでおねだりを要求させられるとは思いもしませんでした。

と言う事で、今日は一言だけ叫びたいです。

『ヒトハちゃんの馬鹿ぁっ!』


12/19
『・・・あら、こういう趣向が好きになったの?
 此処暫くお部屋に篭ってると思ったら・・・なら、丁度良いかもしれないわ。』

最後の仕上げを終えて、ん〜っと伸ばした手をその声の主に掴まれました。
そのまま胸元まで這い寄ってくる左手を振りほどいた右手で『ぺしっ』と叩いて振り返ります。

『・・・なんで私の趣味になるんですか、ねぇ様。
 この間頂いた、ソーセージとベーコンとハムのお礼ですってば、ねぇ様も美味しいって食べたじゃ
 ないですか・・・とゆか。
 なんか聞き捨てならない事言いませんでしたか、今。』
『聞き捨ててよいわよ?
 ただ、裏の家のお友達が新作の観葉植物の鉢をプレゼントしてくれただけだもの。』

ねぇ様の爽やかな笑顔を凝視して固まること数秒。
その後、椅子から飛び降りて脱兎のごとく部屋を出た私のその身のこなしは褒めていいくらいです。
後ろは決して振り返らず、ただひたすら玄関という名の出口を目指して走ります。
その速さはオリンピックで金メダルだって夢じゃないって思えるくらいですとも!

私、今、風になるっ!!

そう思った時、いつも見慣れてるはずの玄関の様子がなんか違うのに気がつきました。
慌てて止まろうとした瞬間。
視界がぐるんっと回って・・・・・・

『っひにゃぁぁあぁぁっっっ!!!』

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『それでね、ちょっと大きな鉢だから玄関に置いてきたのだけれど・・・って、もう行っちゃったのね。
 ふふ・・・そんなに楽しみだったのかしら?』

ちょっとオッチョコチョイで可愛い妹は、私の言葉を最後まで聞く事無くまるでハツカネズミのように
走り出してしまっていた。
ばたばたと裾をはためかせて、スリッパに躓きながらも倒れこまずに走りだした私の可愛い妹。
網膜に焼きついた後ろ姿を脳裏に呼び出して、そのあまりの必死さに思わず笑みがこぼれてしまう。
体の内側から溢れそうになる可愛い妹あのコへの愛おしさを、ぎゅっと両腕で肩を抱
きしめて何とか体の中に押し止めた。
その反動なのかどうなのか、肩を抱いた私の体がぶるっと大きく震える。

『・・・あぁ本当に、なんて可愛いのかしらあの仔は。
 でも、他人ヒトのお話はちゃんと聞くようにっていつも言い聞かせてるのに。
 ちっとも聞いてくれないわ・・・まぁ、そこも可愛いのだけれど。』

そろそろ玄関につくであろう可愛い妹あのコの驚いた顔を思い浮かべて、軽くため息をつく。
あの速さでは、多分認識する前に玄関においた観葉植物に絡め取られることだろう。
・・・それはそれで、きっと可愛らしい鳴き声をあげてくれそうな気もする。

『−−っひにゃぁぁあぁぁっっっ!!!』
 
ほら、ね。
さぁ、愛しい妹あのコがジャれて楽しむ姿をゆっくりと見物しに行きましょう。
たっぷり堪能してから、あの仔をじっくりと優しく慰めてあげないといけないもの。
その時にあげるあの仔の声を思い浮かべながら、私はいつもより少し早足で玄関へと向かった。
ねばつく様な水音に混ざって、聞こえてくる愛しいあの仔の声が耳に心地よい。

『・・・ふふっ。』

待ってて、今貴女の愛すべき姉おねえちゃんが行くからね。



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『にゃっこ』は楓凛さんのトコの看板娘さんですよ。

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参加した事 
2011 6/21 すいーとしろっぷ オナホールパッケージさん絵 5/19 ぷにあな オナホールパッケージさん絵 2/5 『FINAL F●NTASY Z A●VENT CHIL●REN -Rape of two people-』 ユフィさん原画 2010 11/2 コミックメガストアH12月号 ピンナップ1枚 8/29 COMITIA93 た09a 猫妖精 落ちました(HDDが物理的に)orz 7/27 一迅社 デジカメ少女百景 水中カメラ「VideoMask UDCM310」と女の子 1枚   6/20 虎祭り か-04A ペーパー二枚    虎祭り2010チャリティTシャツ 1枚      『チャリティTシャツの受注頁が出来たそうですっ、良ければ覗いてあげてくださいな。』 『 …数年冬眠してた貴方にこの蘭は明らかに無駄よね。』 『 お願いです。  もう少しだけでいいですから、優しくして下さいねぇ様。』 『 世の中、出来る相談と出来ない相談があるものなのよ。  可愛い私の妹?』 『その”可愛い”はどこにつくのか尋ね…ううんなんでもないです、ねぇ様。』

連絡先
marukustail■sa3.so-net.ne.jp
■は@に変更してくださいな 

『 沢山お手紙もらってもあなたほとんどお返事かかないわね。』
『 う、ほら基本的に匿名だしこのフォーム。
 だから、ね?
 それにあて先ないとお手紙っておくれないじゃないですか、ねぇ様。』
『…ここに書けばいいだけの話じゃないのかしらね。』
『そっそれは、ほら絵も載せないで文字だけ更新って絵描きとしてはどうか
 とか、思ったりしちゃったりするじゃない。』
『趣味8割で生きてる貴方にそんな事言う資格があると思ってるかしら?』
『あぅぅ…ねぇ様の意地悪。』
『まずは今までお手紙をくださったり心配してくださった方にお礼を言ってから、その台詞はいって頂戴。』

『えと、一年近くにおよぶ停滞で心配と励ましのお手紙くださった方々ありがとうございます。
 とりあえず私は生きていますので安心してくださいませ。
 お手紙貰う度に良心がチクチクされて悶絶してました。
 懲りずにまたお手紙くださると、嬉しいです。』

『よく言えました。
 もう仏の顔もなくなってるから次は行動で示しなさいね。』
『……あぃ、ねぇ様。』

呼び方教えてくださいな お手紙を  

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