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〈書店員のおススメ〉シュガーレス [作]細川雅巳

[掲載]2011年6月22日朝刊

  • [文]紀伊國屋書店・新宿本店 三ツ谷里子さん

表紙シュガーレス [作]細川雅巳

■心奪われるキメゼリフ! 正統派ヤンキーマンガ

 少年チャンピオンのマンガといえば、実写映画にもなった『クローズ』などの、学校×不良モノがやはり王道だと思います。

 喧嘩に明け暮れ生きる意味を模索……、仲間と熱くぶつかりあう青春……、登場キャラのバランスから、随所にちりばめられたちょっと良いエピソードまで、純度100%な少年マンガがこの『シュガーレス』です。“弱肉強食”が唯一のルールである九島高校に通う、椎葉岳と不良たちとの抗争を描いています。

 けれど、私がこのマンガをお勧めする特別な理由は、この作品にしかない魅力的なセリフに心奪われるからです。

 「九島の上下関係は絶対だ。ショートケーキの苺・生クリーム・スポンジの並びみてーに絶対だ」

 まさか、不良が上下関係の例えにショートケーキを使うとは。他にも、「クロムバナジウム鋼の味がするな」など、滅多にお見かけしない絶妙な名台詞がいっぱい。

 ぜひ、そんな非日常的な台詞を、さらりと使ってみてください。

    ◇

 「週刊少年チャンピオン」連載中

    ◇

 情報協力 紀伊國屋書店・新宿本店(03−3354−0660)

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奥田英朗さん特集

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奥田英朗さんの初めての新聞連載小説「沈黙の町で」が5月7日から、朝日新聞の朝刊で始まりました。小さな町で起きた1人の中学生の死をめぐって町にひろがる波紋が、被害者や加害者とされた子の家族、学校、警察などさまざまな視点から描き出される群像小説です。

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