キム・ヨナ、トラブル続きだった復帰戦までの４００日

ロシア・モスクワで開かれたフィギュアスケート世界選手権は、バンクーバー金メダリストのキム・ヨナにとって１年１ヶ月ぶりの復帰戦だった。韓国メディア「国民日報」や「日刊スポーツ」によると、１年１ヶ月（約４００日）の間、キム・ヨナの周りでは決別や盗撮など、常に何かしらの出来事が起き、波紋を広げたという。

２０１０年
４月
◆キム・ヨナは０７年４月から所属していたマネジメント会社「IBスポーツ」との契約を更新せず、母親パク・ミヒ氏が設立したマネジメント会社「オールザットスポーツ」に移籍した。しかし、その後、泥沼の訴訟合戦が勃発。IBスポーツはオールザットスポーツにスタッフを引き抜かれたとして損害賠償を請求し、キム・ヨナ側はIBスポーツに未払金の支払いを求め提訴した。

◆米タイム紙の「世界で最も影響力のある１００人」に選ばれた。「ヒーロー」部門の２５人のうち、ビル・クリントン米元大統領の次に名前が載った。

８月
◆米国ロサンジェルスの市議会が、８月１０日を「キム・ヨナの日」に制定する決議案を満場一致で通過させた。

◆ブライアン・オーサーコーチのマネジメント会社「IMG」が、キム・ヨナとの決別を発表した。IMG側は、「キム・ヨナの母親が何の説明もなくオーサー氏を解雇した」と主張。これに対しキム・ヨナ側は、「ほかの選手（浅田真央）からコーチの提案を受けたとのうわさで、オーサー氏との関係が悪化し、まともに訓練を受けられなかった」などの理由で反発。結局、後味が悪いまま決別した。

９月
◆オーサーコーチと決別したことにより、訓練地をカナダから米国のロサンジェルスに移した。１０月６日、フィギュアスケーター、ミシェル・クァンの義兄オペガードコーチを新しいコーチに迎えた。

１２月
◆日本テレビの報道番組が、キム・ヨナの非公式の訓練風景を無断で撮影し、映像をテレビで流した。キム・ヨナ側が強く抗議したため日テレは謝罪。韓国では「日本のテレビ局による盗撮騒動」として物議をかもした。

２０１１年
３月
◆キム・ヨナ側と前マネジメント会社「IBスポーツ」が、水面下で利益配分をめぐる法的闘争が行われていたことが判明した。キム・ヨナ側は広告出演料など未払金９億ウォンの支払いを求め提訴した。

◆軍浦（グンポ）市は、キム・ヨナが高校時代に歩いた通学路１．２キロを造成する事業案を計画していたが、キム・ヨナ側とのトラブルにより廃止した。キム・ヨナ側は、「展示のため臨時で貸し出していた物品が約束通り返却されなかったため法的手段をとった」と説明した。

大会に出場しなくとも、常に国内外から関心を集めたキム・ヨナ。来季もグランプリ（ＧＰ）シリーズには出場しない意向を示しているが、今後も目が話せない存在となりそうだ。


参照：[フィギュア特集]世界選手権大会出場まで、キム・ヨナの13ヶ月 - 日刊スポーツ（韓国）
参照：独立・決別・盗撮…波瀾万丈だったキム・ヨナの400日 - 国民日報

（文：林由美）

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