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広島・山陽線踏切事故:満員で冷房止まり1時間 乗客、徒歩で駅へ /広島

 21日朝、安芸区のJR山陽線で通勤快速電車とトラックが衝突した事故は、通勤・通学時間帯を直撃。運休や部分運休が相次ぎ、最長5時間もの遅れが発生し、1万9000人に影響が出た。事故に遭った電車の乗客は約1時間、停電した車内に留め置かれた後に、徒歩で最寄り駅に移動。一様に疲れた表情を浮かべていた。

 現場は安芸中野駅から北東の住宅街にある踏切。飲食店経営の女性(64)は「ドーンと音がして、トラックが横転してゆっくりと電車に押されていた。怖くて体が震えた」と振り返った。

 JR西日本広島支社によると、トラックから燃料が漏れ出し、安全のため電車の電気を止めた。ほぼ満員の車両は冷房のない状態に。乗客らは窓を開けて約1時間を耐えた後、600メートル先の安芸中野駅まで歩いた。乗客の男性は「なんで早く(乗客を)出さないのだろうと思った」と憤っていた。

 県立広島中学2年の近藤生也君(14)は「7時半から電車を待っていて疲れた。午前中に学校に行けなくて残念」。同駅で友人を待っていた70代主婦は「お互い主婦でなかなか会えないのに……。仕方がない」と肩を落とした。【北浦静香、中里顕】

毎日新聞 2011年6月22日 地方版

 
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