大阪府公衆衛生医師職員採用ガイド


【新着情報】

★ 平成21年度より初任給調整手当を大幅に増額改定しました!
   20年度 115,000円(月額)  → 21年度 249,100円(月額)
   上記を反映した初任給は平成21年4月採用者(平成19年3月大学卒業、卒後3年目)で年収700万円程度です。
随時募集により採用することとしました。
★ 年齢制限を大幅に緩和し64歳までとしました。
★ 研修制度を充実!
  
大阪大学大学院(医学系研究科)において公衆衛生分野の修士課程が履修可能になります。(平成23年度より実施予定)

阪府では公衆衛生医師を募集しています。
本庁や保健所の公衆衛生分野において多くの医師が活躍しています。
専門分野、保健所等の勤務経験は問いません。

保健所勤務のメリット
○ 緊急時以外の夜勤や当直がない
○ 全ての保健所が最寄り駅から徒歩圏内
○ 保健所勤務医師の4割が女性
○ 出産、子育てによる休職中のブランクも補完できる研修体制


「仕事」と「子育て」の両立が可能な職場環境です。
どうぞお気軽にお問合せください。


「大阪府公衆衛生医師職員募集のご案内」リーフレット  [PDFファイル/1.82MB]
「選考案内」はこちらからどうぞ。 

茨木保健所    四条畷保健所    藤井寺保健所    和泉保健所

はじめに ― 健康医療部長からメッセージ ―

健康医療部長画像 

【大阪府健康医療部長(医師) 高山 佳洋】

平成23年3月に発生した東日本大震災では、自宅を失われ、今なお避難所での生活を余儀なくされている方が多数いらっしゃいます。大阪府においては、発災直後から、多くの医師が、岩手県などの被災地へ赴き、保健師とともに避難所を巡回し、衛生環境を良好に保つための助言や、健康相談を行いました。彼らが、診療や手術とは異なる「行政」というフィールドから、日々、大阪府民の健康と命を守っている大阪府の公衆衛生医師です。

 一人の医師に与えられた人を救うための時間は決して多くありません。行政という手法を活用し、疾病予防や危機管理、救急医療等の地域医療の確保などの政策を進めることによって、より多くの人々の命や健康を守ることができるのです。そこには大きな責任と共に大きなやりがい、達成感が満ちています。

 今年度は、救急医療体制等(地域医療)の充実、がん対策、循環器病の予防施策を重点課題として推進しています。
 (参考)平成23年度健康医療部長マニフェスト

 大阪府での地域医療に関心を持つ方、公衆衛生行政を通じて社会のために働きたいという熱意ある方を求めています。是非ご連絡ください。

1 公衆衛生医師の主な勤務場所、職務内容

本庁における業務 ― 府民のいのちと健康を守るシステムを作る! ―

 本庁各課(健康づくり課、地域保健感染症課等)において、地域の健康や医療課題を明らかにし、府民の安全安心を守る政策のグランドデザインを描き、実行します。

  府民の信頼に応える救急医療システムをつくります
   地域の医療機関の協力に基づいた救急医療体制の確保やドクターヘリの運航など、いざというときに府民のいのちを守る施策を企画・立案。

  がん・生活習慣病から府民を守る政策を推進します
   がん検診や緩和ケアの質を高めるための環境整備、がん診療を担う医療体制の強化、市町村や民間企業との協力体制を構築。

  広域における感染症対策を行います
   新型インフルエンザ、結核、エイズなどの感染症について、予防から発生時の対応等を定めた計画の策定、医療体制の整備、府民への情報発信。

 

保健所における業務 ― 地元医療機関のネットワークをつくり、府民のいのちと健康を守る”第一線機関”!

 府民に直接接し、支援方法について地元の医療機関と話しあうなど、地域住民の健康づくりの拠点としての役割を発揮します。

 大阪府では、大阪市、堺市、高槻市、東大阪市を除く39市町村を対象に14の保健所(管内人口は概ね30万人から40万人)を運営しています。(大阪府保健所一覧のリンク先はこちらから

 保健所では次の業務を行っています。(業務内容のリンク先はこちらから

  感染症から府民を守ります
   健康相談、疫学調査、保健指導等を通じて、感染症の発生を予防、感染拡大を防止。

  府民の健康づくりを支援します
   がん・生活習慣病の予防やこころのケアなど、府民の心と身体の健康づくりのための相談や啓発。

  未熟児や難病患者など、支援を要する方を支えます
   未熟児・身体障がい児・慢性疾患児や難病患者、精神障がい者とその家族に対し、日常生活や療養上の相談、保健指導。

  地域の医療機関の安全安心を確保します
   医療機関に対する立入り検査や指導。

  疫学調査を行い、地域の健康課題を把握・対応します
   感染症、がん、生活習慣病対策における疫学調査、医療機関との共同研究。

  快適で安心できる生活環境を確保します
   食品衛生や環境衛生など、暮らしの衛生に関する許認可等の手続きや衛生監視指導。 


 ★ 緊急時以外は夜勤や当直業務はありません。
       
→ ワーク・ライフ・バランスの実現が可能!

 ★ 全ての保健所が最寄り駅から15分以内にあります。
      
 → 通勤に便利な立地環境!

 ★ 保健所に勤務する医師の約4割が女性です。
       
→ 女性が働きやすい職場環境!

 ★ 充実した研修体制があります。
       → 出産、子育ての休職ブランクを補完可能。入庁後のスキルアップが目指せます!


2 入庁後の研修体制について 

 大阪府では、実務遂行を通じた次のような研修やスキルアップ支援を実施しています。

医師研修の内容

研 修 名

研 修 の 内 容

現任研修

新しい学理と技術の習得を図ることを目的に、病院・大学等で研修を実施します。
「府立急性期・総合医療センター」、「府立呼吸器・アレルギー医療センター」、「府立成人病センター」、「大阪大学大学院」などで年間を通じ、臨床による研修や研究を行います。
保健所に勤務しながら臨床や研究の機会が確保できます。これらで得た技術や知見は保健所における業務にフィードバックされています。
対象:保健所長を除く医師職員

派遣等外部研修

専門的知識の習得を目的に、国立保健医療科学院が実施する「健康危機管理保健所長等研修(高度技術編・実務編)」や国立感染症研究所へ派遣し、専門性を高めます。
研修で得られた専門性は有事の際などに医師に求められる危機管理業務に発揮されます。
対象:全ての医師職員

業務研修

日常業務を遂行する上での技術研鑽を図ることを目的に、月1回程度実施します。
タイムリーな題材をテーマに国立病院機構大阪医療センターや大阪大学医学部附属病院など、医療現場の第一線で活躍する専門家(医師)を招き、講義を受けることにより最新の事例を把握することができます。
対象:全ての医師職員

大学院研修

大阪大学大学院(医学系研究科)で公衆衛生分野の修士課程を履修(平成23年度より実施予定)

3 採用後の配置・異動など

 大阪府保健所では、1保健所に複数の医師を配置することを目標とし、積極的な採用活動を行っています。
 採用後は府保健所又は本庁において勤務していただきますが、その後の転勤により他の保健所や本庁勤務もあります。

採用後の配置・移動等フロー図

 これまでの例では、新卒者については、卒後7年程度で保健所の地域保健課長(主査級)、15年程度で保健所長(課長級)に任用されています。中途採用の場合でも、経験年数、能力、適性に応じて任用されます。

 また、他府県と比べ所管地域が狭く、鉄道交通網が発達しており、どの保健所も鉄道最寄り駅から徒歩圏内に所在し、勤務先が変わっても通勤に便利です。 

  

4 保健所勤務医師の勤務イメージ

保健所勤務医師の1日

 

 

保健所勤務をイメージしていただけるよう作成しました。
平成19年度入庁、藤井寺保健所島田医師の平成21年度における仮想一日をご覧ください。
(島田医師は平成22年4月より同保健所地域保健課長、平成23年4月より茨木保健所地域保健課長) 

最寄り駅

  出勤
 藤井寺保健所は近鉄南大阪線藤井寺駅(準急停車駅)から徒歩8分。
 線路沿いの交通至便な立地です。
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保健所正面

  保健所到着
 保健所は9時00分から17時45分まで開庁しています。
 出勤したら、本日の予定確認や各種業務調整などを慌しく行います。
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臨床研修医の教育

  臨床研修医の教育
 今月は研修医の先生が1ヶ月間、保健所に地域医療・保健の研修のために
来ています。
 本日の予定を確認し、研修医に公衆衛生の考え方を指導しています。

グループ内打ち合わせ

  グループ内打ち合わせ
 域における新型インフルエンザ対策について、職員同士で議論を
 重ねています。
 公衆衛生医師としての立場から専門的な意見を述べています。

衛生行政連絡会議

  衛生行政連絡会議
 管内3市の健康部局と意見交換を行います。
 保健事業に対する助言を行いつつ、市町村が直面する数多くの困難を
.聞ける重要な会議です。

昼休み

  昼休み
 近所の商店街に昼ご飯を食べに来ています。
 西国33箇所めぐりの5番葛井寺(ふじいでら)があり、食後にときどき
.散策しています。

医療機関の立入検査

  医療機関の立入検査
 管内医療機関に対する定期立入検査です。
 地域における役割を確認し、独自の取り組みなどを視察します。
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医療機関の立入検査2

  医療機関の立入検査2
 医療安全体制・院内感染対策の観点から、現場視察を欠かせません。
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 結核の接触者健診

  結核の接触者健診

 患者と身近に接触があった住民に対して、発症していないか診察し、

.生活上の注意点を指導しています。
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終業時間

  終業時間
 会議や出張などであっという間に一日が過ぎていきます。
 本日はノー残業デーで定時退庁を目指します。
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 ― 別の日の様子 ―

研修講師

  研修講師
 感染症予防知識の普及啓発について、所外で講演しています。
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府庁本庁への応援

  府庁本庁への応援
 本庁業務に人手が足りないとき、応援に向かうこともあります。
 写真の様子は新型インフルエンザ発生時のものです。
 保健所からアイデアを持ち寄り、府全体の施策に生かします。

関係施設を視察

  関係施設を視察
 大阪大学へ行き、大阪府のドクターヘリを視察しています。
 災害時の出動に備え、日常運用について質問しています。
 
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5 公衆衛生医師として現在活躍中の先輩職員からのメッセージ

【大阪府豊中保健所長 永井仁美】(平成22年4月より地域保健感染症課長)

 はじめまして。このページを先生はどのようなお気持ちでご覧になられていますか?
保健所や行政での業務内容が、正直よくわからないとおっしゃる先生もおられるでしょう。また、他の自治体でのご経験があり、大阪府ってどんなところ?と思われている先生もおられるかもしれません。先生方の疑問に少しでもお役に立てればと思います。
 私は臨床を7年経験した後、大阪府の公衆衛生分野に勤務しております。公衆衛生歴としては早いもので9年が過ぎようとしています。平成21年度からは保健所長として勤務することになり、着任してまだ間もないうちに、府下で最初の新型インフルエンザ患者が発生しました。海外での発生を受け、管内の医師会や病院等と協議を重ねている矢先に、患者は発生しました。
 今思うと、職員一丸となって、とにかく「一生懸命」でした。こういった健康危機管理の中心に保健所は存在しなければならないということは、以前より認識しておりましたが、実際に、自分の管轄内で最初の患者が出るとはまさか予想しておりませんでした。
 実際に患者を診察する医師会の先生方、入院患者を受け入れる病院の先生方、啓発・相談の大きな担い手である市町村の職員・・・様々な機関の職員が対策には関わりますが、やはり中心でコーディネートするのは保健所なのです。その保健所で医師としての専門性を発揮するという、非常に責任も重い分、やりがいもある職務に就いております。
 保健所・府庁での業務は健康危機管理だけではありません。ありとあらゆる健康の発信地として府民の健康を守る場所だと思います。それぞれの医師や職員が、自分の持つ力を集めることにより、大きな力となります。ぜひ、そのメンバーの一人になってみませんか?

【健康医療部保健医療室地域保健感染症課 課長補佐 宮園将哉】(平成22年4月より泉佐野保健所長)

 私は平成8年に大学を卒業後、2年間の臨床研修を受けてから救命救急センターに2年間勤務した後、一度公衆衛生で働いてみないかと言われてこの分野に足を踏み入れてから、保健所・府庁での勤務を重ね、平成21年度で10年目になりました。
 
平成21年4月からは、現在の地域保健感染症課で新型インフルエンザを含む感染症対策を担当していますが、着任する前から近いうちに発生するとは言われていたものの、まさか着任早々に本当に発生するとは予想していませんでした。5月中旬に神戸で国内初めての新型インフルエンザ患者が確認された翌日に府内での事例が確認されたときには、知見がまだよくわからない状況の中で、急速な感染拡大を防ぎ府民の健康を守るという目的に向かって、文字通り「手に汗を握りながら」今回の対策に当たってきました。その中では、府庁や保健所などの府の職員はもちろん、医師会や病院などの医療関係機関や、市町村や他府県など他の自治体、厚生労働省や国立感染症研究所などの国の機関など、数多くの関係機関のみなさんと連携・協力しながら仕事をさせてもらいました。
 
さて、これをご覧の先生方は「公衆衛生という分野で働くこと」についてどのような印象をお持ちでしょうか。私も初めてこの分野に足を踏み入れたときにはどういった仕事なのか少し不安があったのですが、10年経って振り返ってみるとこれまでやってきた仕事は当時の予想に比べてはるかに「やりがいのある仕事」だったと感じています。ご存知のとおり、医療の現場には臨床の分野だけでは解決できない課題がたくさんありますが、みなさんも公衆衛生の分野にしかできないアプローチで、府庁の仲間や関係機関の人たちとともにこれらの課題の解決に向けて取り組んでみませんか?

6 給与等

  大阪府では財政難に伴う大変厳しい職員給与の削減等を実施していますが、医師職員の給与水準については、このような状況下においても一定確保されています。
  各種手当てのうち、初任給調整手当については平成21年度に大幅な増額改定を行った結果、

  初任給は平成21年4月採用者(平成19年3月大学卒業、卒後3年目)で年収700万円程度です。

7 その他

 大阪府において公衆衛生医師を目指す医学生を対象に保健所実習を受け入れています。
 お問合せは下記までどうぞ。

 大阪府健康医療部 保健医療室 地域保健感染症課 保健所グループ
   電話 06−6944−6697
   メールでのお問合せはこちら

8 お問合せ先

 〇採用に関することは・・・
 大阪府 健康医療部 健康医療総務課 人事グループ
 電話 06−6944−7257
 メールでのお問合せはこちら

 〇採用後の研修や大阪府の保健所に関することは・・・
  大阪府 健康医療部 保健医療室 地域保健感染症課 保健所グループ
    電話 06−6944−6697
    メールでのお問合せはこちら

 〇選考案内はこちらからどうぞ

このページの作成所属
健康医療部 保健医療室地域保健感染症課 保健所グループ

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