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ハローワーク、高卒対象受け付け開始 石巻・気仙沼は求人ゼロ
来春卒業予定の高校生に対する企業からの求人票の受け付けが20日、各地のハローワークで始まった。津波被害が甚大だった宮城県沿岸部では初日の受付件数がゼロのところもあり、担当者は「就職事情が厳しさを増しているのは間違いない」と指摘する。 同日午後5時時点で受け付けゼロだったのは、ハローワーク石巻。管内に石巻市や東松島市を含み、津波で壊滅的な被害を受けた事業所を抱える。担当者は「例年なら初日に数社が来る。状況はやはり厳しい。しばらく様子を見るしかない」と厳しい口調で語る。 気仙沼も同様に受け付けがなかった。担当者は「別の要件できょう電話した企業には『ことしの採用は見送る』と言われた」とため息をつく。 塩釜の求人も昨年の2社13人に対し、ことしは食品関連の1社3人だけ。仙台も10社198人から5社161人に減り「震災で事前説明会を開催しなかった影響もありそうだ」と言う。 福島県は原発事故警戒区域内を除いた13カ所のハローワークで受け付けを始めた。初日午後3時現在の求人数は前年の96人から55人に激減。福島労働局は「県内経済はかつてないほど冷え込んでいる」と表情を曇らせた。 求人票は7月1日以降、企業から学校に送られ、採用選考は9月16日に始まる。宮城労働局は「採用計画が決まっていない企業も多い。震災の影響がはっきり分かるのは7月下旬になるだろう」としている。
2011年06月21日火曜日
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