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「レベル8」新設も 評価尺度見直しに言及

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 国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は22日までに、ウィーンで開催中のIAEA閣僚級会合で、原子力事故の規模や深刻度を表す国際評価尺度(INES)の見直しに言及した。

 現行の基準によって、福島第1原発事故が旧ソ連のチェルノブイリ事故と同じ最悪の「レベル7」に分類されたことには異論があるのも踏まえ、「レベル8」など新尺度が設定される可能性も出ている。

 「INESの尺度をより良いものにできないか(専門家らに)検討を求めている」。天野氏は20日、加盟各国に訴えた。

 INESは、外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル(テラは1兆)以上の事故をレベル7と規定。経済産業省原子力安全・保安院は4月、福島から放出された放射性物質の量はチェルノブイリ事故の1割程度としながらも、この基準に基づいて福島の事故をレベル7とした。

 これに対し、IAEAはチェルノブイリの方が断然深刻との見方を示し、各国からも「両事故が同じレベルなのはおかしい」との声が上がっていた。

 今後、INESの専門家委員会などを中心に見直し議論が進み、放射性物質の量の基準を現在よりも細かく定めたり、原発の周辺住民らの被ばく実態を反映させたりするなど、事故の状況をより正確に反映した尺度につながる可能性もある。

 INESは、IAEAなどが設定する世界共通の物差し。現在はレベル0(尺度以下)からレベル7(深刻な事故)まで8段階で、日本政府は福島第1原発事故を当初、米スリーマイルアイランド事故(1979年)と同じレベル5(所外へのリスクを伴う事故)と暫定評価していたが、4月にレベル7に引き上げた。(共同)

 [2011年6月22日9時28分]









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