社会

上関町長“原発財源のない町づくり”に言及
(山口県)
原発に頼らない町づくりについて初めて言及した。上関町の柏原町長は21日の町議会一般質問で「原発財源のない町づくりも考えておかなければならない」との考えを示した。これは上関町議会の一般質問で原発計画に反対する議員の質問に答えたもの。議員は福島第一原発の事故を踏まえ「計画を白紙に戻して議論する必要がある」と町長の見解を求めた。これに対して柏原町長は「議会の誘致決議などもあり自分の一存で白紙には戻せない」とした上で、「国の原子力行政の見直しが当然あるかと思うが国の考え方いかんによっては上関原発は相当厳しくなることも予測される。原子力財源のあるなしに関わらず選択の道を幅広く持っておく必要がある」と述べた。これまで原発を推進してきた上関町長が原発を前提としない町づくりにも言及したのは柏原町長が初めてだ。柏原町長は「町民の生活を維持するためには原発財源は必要」との認識も示しているが国の方針が不透明な中、議員に対して「推進、反対が1つになって町の将来について議論を交わしてもらいたい」と述べた。反対派の清水議員は「とにかく今回の事故でちょっと冷静になって推進、反対も腹を割って話し合う時期が来ていると思う」と話していた。その後の取材に対して柏原町長は「原発財源がない状況での町の基本計画など議会に示す資料作りに取り掛かりたい」と話した。
[ 6/21 19:30 山口放送]