社会

祝島の上関原発反対デモ1100回に
(山口県)
中国電力の上関原子力発電所建設計画が浮上して6月で30年目に入った。計画に反対する祝島では毎週月曜日に行われてきた抗議デモが20日、1100回に達した。午後6時すぎ祝島の港に島の人たちが集まっていた。頭にはいつもの原発反対と書かれたはちまきが締められている。「原発反対、えいえいおー」祝島では島の対岸、約4キロ先に建設が計画されている上関原発に反対するデモが月曜日の夜に行われている。約30分かけて原発反対の声をあげながら島の中を練り歩く。上関町に原発計画が浮上したのは1982年6月。デモが始まったのはその年の暮れのことだ。計画に反対する意思を示そうと島の女性たちが声を上げたもので20日のデモで1100回となった。上関原発計画は計画浮上から6月で30年目を迎えた。中国電力は福島第一原発の事故を受けて原発建設に向けた工事は一時中断しているが「建設は計画通り進める」との方針は変えていない。最初から参加している女性は「私たちは長いとは思わない。絶対あそこを止めなくちゃ、という気でいるから。始めた頃は私も50歳をちょっと過ぎた頃だけど今は81歳だ」と話す。祝島島民の会の山戸貞夫代表は「今まで通り自由に島で暮らしていきたいという強い思いがあった。1100回もやってまだデモを続けないといけない状況自体が問題があると思う」と話していた。中国電力の原子炉設置許可申請に対する国の安全審査も福島第一原発事故の影響で事実上止まっていて計画が予定通り進むかどうかは不透明な情勢だ。島の人たちは「上関原発計画が白紙撤回される日まで続ける」と原発反対に対する思いを新たにしていた。
[ 6/21 19:28 山口放送]