「外国人韓流第1世代」のカナダ人マーク・ラッセル氏。 |
文化先進国のフランスとヨーロッパの若者がなぜ韓流に熱狂するのだろうか。まずインターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)パリ本社の文化担当エディター、タラ・マルホランド氏に電子メールで尋ねた。マルホランド氏は「ヨーロッパのアジアブームが韓国にまで及んだようだ。米国・英国産ポップに疲れたヨーロッパファンに新鮮な刺激になった」と伝えた。また「就職難、暗い未来で憂うつになっているヨーロッパの若者がK-POPを何か新しい解放口のように感じているようだという分析もある」と紹介した。
より深層分析をするために「外国人韓流第1世代」であるカナダ人マーク・ラッセル氏(40)に2度の電子メールインタビューを行った。米ペンシルべニア大で歴史学を勉強したラッセル氏は1996-2009年、ソウル・大田(テジョン)などに住みながら韓流専門家になった。偶然、韓国インディーバンドの演奏を聴いて惹かれたのがきっかけだ。その後、ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナル、ハリウッドリポーターなどに韓国の映画・大衆音楽について寄稿している。
韓流に対する考えと知識をまとめて09年に出した『Pop Goes Korea』は、ウォールストリートジャーナルが「韓流について外国人が書いた最初の本で、韓国の芸能産業の理解を助ける」と好評した。ラッセル氏は現在、ヨーロッパのスペイン・バルセロナでフリーランサー文化批評家として活動している。
以下は一問一答。
--ヨーロッパの若者がK-POPに熱狂する理由は。
「逆説的だが、韓国の内需市場が小さいのが良かったようだ。内需市場だけで満足できない韓国大手企画会社のグローバル化戦略が成功した。外国人メンバーを含めて多国籍でスタッフをそろえ、韓国だけでなく世界を狙ったのが通用した。さらに世界大衆音楽消費者の性向も新鮮なもの、新しい地域に対する選みが強まる方向へと変わった。また最近の若者が疎通の主要道具として使うフェイスブック、ツイッターのようなソーシャルネットワークサービス(SNS)は各国間の疎通の障壁を取り払った。世界各国の文化が混ざり合いながら統合されるのが大勢だ。地域はもはや重要でない。こうした状況でK-POPが登場し、ヨーロッパの若者も抵抗感なく、むしろ‘K-POP=新鮮’という等式で積極的に受け入れたようだ」
「韓流のヨーロッパ征服? ひどい誇張…まだ遠い話」(2)
今日のイチオシ記事
関連記事
- フランスの韓流ファン700人がパリの空港に集まり大歓声 2011年06月09日 (木) 09時55分
- 欧州でのK-POPブーム、実力を認められたもの(1) 2011年06月13日 (月) 12時01分
- 「フランス、日本マニア減って韓流が浮上」 2011年06月14日 (火) 11時55分
- 少女時代「日本に行ってきます!」 2011年06月17日 (金) 10時17分
- 「私は歌手だ」とアイドル韓流 2011年06月20日 (月) 11時30分
- 勢い止まぬ韓流ブーム、仏で「コレドゥコレ」なる新造語も登場 2011年06月20日 (月) 11時56分