梅雨入り 汚染水あふれる懸念
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梅雨入り 汚染水あふれる懸念

6月22日 4時19分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所では、汚染水がたまり続ける中で、福島県を含む東北南部が21日に梅雨入りし、汚染水があふれ出ることが懸念されています。課題解決の鍵を握る浄化設備ではトラブルが相次いでいて、東京電力は、汚染水の元となる原子炉への注水を減らすなど対策を重ね、汚染水があふれ出るのを食い止めようとしています。

福島第一原発では、原子炉建屋やタービン建屋の地下などに11万トン以上の高濃度の汚染水がたまっているとみられ、さらに原子炉への注水によって1日500トンほどのペースで増え続けています。こうしたなかで福島県を含む東北南部が21日に梅雨入りし、100ミリの雨が降ると、タービン建屋の地下の汚染水は50ミリから70ミリ程度水位が上昇すると見込まれ、汚染水があふれ出ることが懸念されています。このため、東京電力は、汚染水が雨で増えないよう、建屋の入り口の周りに土のうを積むなどして、雨水が入り込むのを抑えようとしていますが、爆発で屋根のない建屋などから雨水が入り込むのを防ぐのは難しいのが現状です。一方、汚染水の課題解決の鍵を握る浄化設備はトラブルが相次いでいて、本格運転の開始前の試験運転はあと2日程度かかる見通しです。このため、東京電力は、汚染水を僅かでも減らそうと、21日から原子炉への注水量を、号機ごとに1時間当たり0.5トンから1.5トン少なくするなど対策を重ねていて、汚染水があふれ出るのを食い止めようとしています。