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菅首相:再生エネ法の確約要求 退陣条件化に自民反発

閣議を終え国会を後にする菅直人首相(中央)=2011年6月21日午前9時31分、藤井太郎撮影
閣議を終え国会を後にする菅直人首相(中央)=2011年6月21日午前9時31分、藤井太郎撮影

 政府・民主党は21日、通常国会会期(22日まで)の延長を決めるため、菅直人首相の退陣時期と条件をめぐる野党側との調整を続けた。首相は11年度第2次補正予算案と特例公債法案、再生可能エネルギー固定価格買い取り法案を成立させる3条件の確約を求める一方、自民党は再生エネルギー法案を退陣条件に加えることに反発。午前中に予定されていた与野党幹事長・書記局長会談は午後に延期され、会期延長を議決する衆院本会議は21日夜以降にずれ込む見通しとなった。

 首相は21日午前、民主党の岡田克也幹事長、輿石東参院議員会長らと首相官邸で対応を協議。岡田氏は20日の与野党幹事長・書記局長会談で10月まで120日間程度の会期延長を提案したが、野党側と一定の合意に達すれば8月まで40~50日程度の延長にとどめ、東日本大震災の復興対策を盛り込む第3次補正予算案は8月下旬以降に臨時国会を召集して提出する案も検討している。岡田氏は21日、自民党の石原伸晃、公明党の井上義久両幹事長と会談し、こうした方針を伝えた。

 自民党は21日午前の役員会で会期延長の対応を谷垣禎一総裁に一任した。首相が退陣時期を明確にすれば特例公債法案と2次補正の成立に協力する構え。だが、再生エネルギー法案に関して首相が「菅の顔が見たくないならこの法律を通した方がいい」と野党を挑発したことへの反発が強く、谷垣氏は役員会で「一国の責任者として言うべきことではない。立法府を侮辱する発言だ」と批判した。

 公明党は首相の早期退陣を求める一方、大幅延長は容認する方針だ。山口那津男代表は21日午前の記者会見で再生エネルギー法案について「結論は必ずしも慌てて出すべきではない」としながらも、延長国会での審議には応じる考えを示した。

 枝野幸男官房長官は21日午前の記者会見で「菅首相は野党時代から自然エネルギーの問題には強い関心と意欲を持っている。ぜひこの国会で成立させていただきたい」と強調。訪米中の北沢俊美防衛相もワシントンで記者団に「自らの責任で日本の将来のためきちんとしておきたいという政治家としての決意は十分理解できる」と語った。【野口武則、吉永康朗、ワシントン坂口裕彦】

毎日新聞 2011年6月21日 11時57分(最終更新 6月21日 13時56分)

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