社会

自然エネルギーによる島づくりで講演会
(山口県)
自然エネルギーによる島づくりの先進地があるデンマークの男性が同じように自然エネルギー100%の島づくりを目指す上関町の離島・祝島を18日訪れ、成功例について講演した。祝島を訪れたのはデンマーク・サムソ島のエネルギーアカデミーで事務局長を務めるゾーレン・ハーマンセンさんだ。サムソ島は人口4000人あまりの農業や観光が主な産業の島で国の脱原発政策に応じる形で1998年から自然エネルギーで島の電力をまかなうプロジェクトに取り組んだ。島では住民が出資して作った風力発電施設で全ての電力を賄っているほか太陽光温水器で暖房と給湯を75%賄うなど10年間で目標を達成し60億円あまりの経済効果も生み出したという。ハーマンセンさんは「成功するためにはみんなで話し合って共有できるわかりやすいゴール、目標を定めること」などと話し、「祝島が成功すれば日本全体のモデルとなる」と激励した。祝島の山戸孝さんは「本当に自然エネルギーでやっていけるのかというのは誰もが思っていることだが、それを実際に達成し、さらに先に進もうという地域が現実に世界にあることを現地の人からきちんと聞けたことは有意義だった」と話す。太陽光発電を使った自然エネルギー100%の島づくりプロジェクトを立ち上げている祝島では近く住宅への太陽光パネルや小型風力発電の設置を進める予定だ。
[ 6/20 19:33 山口放送]