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女子ボクシングミドル級でロンドン五輪出場を目指す、南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代(32)が20日、初の海外武者修行の地となる韓国・木浦(もっぽ)に到着した。この日、日韓のアマチュアボクシング連盟関係者が話し合い、22日に木浦室内体育館で、今年の韓国ミドル級王者とスパーリング形式の試合を行うことが決定。強豪との実戦を望んでいたしずちゃん陣営の希望通りの展開となった。
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待ち望んだ一戦が実現する。しずちゃんの22日の対戦相手に韓国ミドル級王者が決まった。詳細なプロフィルは明らかになっていないが、19日の全韓国アマボクシング選手権を制した猛女だ。
希望がかなった陣営の梅津正彦トレーナーは「そのために来た。倒れるかもしれない。知らない土地で知らない選手と対戦する不安、それも乗り越えてほしい」と格上との真っ向勝負を進言。しずちゃんも「強い相手とやることはいい経験。ガードと足を使うことを意識したい」と気合を込めた。昨年の世界選手権のミドル級韓国代表も浮上したが、日本アマ連盟と韓国側の会談で、韓国王者に落ち着いた。
ガチンコでの力試しをするために、異国の地に降り立った。羽田空港からソウルを経由し、韓国新幹線(KTX)で3時間強。武者修行の地・木浦に到着したしずちゃんは疲れも見せず、そのまま男子の全韓国アマチュアボクシング選手権が行われていた体育館へ視察に向かった。
目はギラついていた。日本国内では同じ階級の相手が見つからず、五輪前年にもかかわらず“実戦不足”が続いた。近年、ボクシングに力を入れる韓国で、これまでの練習の成果をぶつける。
念願の大一番を前に、21日はキャリア3年で階級が下のパク・ジェミン(20)と対戦する。「いい試合をして次につなげたい」。しずちゃんの視線の先は韓国王者だけ。前哨戦を弾みに、目標とする強豪と拳を交える。
(デイリースポーツ提供)
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