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【芸能・社会】

ノーベル賞作家が来日、会見 「原発が苦しみの源に」

2011年6月20日 22時02分

 記者会見するマリオ・バルガス・リョサ氏=20日、東京都千代田区

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 昨年のノーベル文学賞を受賞したペルー出身の作家マリオ・バルガス・リョサ氏(75)が講演などのため20日に来日し、都内で記者会見した。福島第1原発の事故について「用心したとしても、原発を恐ろしい苦しみの源に変えてしまう自然界の出来事が起こり得ることを示した」と述べ、原発に対する姿勢を改めるべきだと指摘した。

 同氏は「私はこの事故が起きるまで、完全に安全な原発が建設できると考えていたが、考えを変えた」と打ち明け、原発がエネルギーを得るための経済的で安全な手段だとの考えを見直すべきだと訴えた。

 また「混乱の中で略奪や犯罪行為がなかった」として、東日本大震災後の日本人の振る舞いに世界中の人々が尊敬の念を持ったと指摘。「恐ろしい試練だったが、同時に、この国が類いまれな自制心を持ち、社会の連帯が機能していることを示した」と称賛した。

 一方、1990年のペルー大統領選決選投票でフジモリ元大統領に敗れたバルガス・リョサ氏は、今月の大統領選決選投票で元大統領の長女ケイコ氏の対立候補ウマラ氏を支持。ケイコ氏が当選すれば「腐敗し、人権侵害を起こした父親の独裁を正当化することになる」と指摘した。(共同)

 

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