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【サッカー】

大迫が全3得点に絡む活躍 クウェートを3−1で撃破

2011年6月20日 紙面から

日本−クウェート 後半、3点目のゴールを決める大迫=豊田スタジアムで(隈崎稔樹撮影)

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◇ロンドン五輪アジア2次予選

 サッカー男子のロンドン五輪出場権獲得を目指すU−22日本代表は19日、愛知・豊田スタジアムで同クウェート代表とホームアンドアウェー方式のアジア2次予選第1戦を行い、FW大迫(鹿島)らのゴールで3−1で勝った。第2戦は23日(日本時間24日未明)にクウェートで行われる。2戦合計スコアでの争いで、日本は引き分け以上で無条件で、敗れても1点差ならば9月からの最終予選進出が決まる。5大会連続9度目の本大会出場を目指す日本は大迫が全3得点に絡み、左足首捻挫で欠場したFW永井(名古屋)の穴を埋めて余りある活躍を見せた。守っては守備の乱れから1失点したものの、守護神・権田(FC東京)を中心に及第点の出来だった。

 大迫は少しもうれしそうじゃなかった。「あと2、3点は取れた。チャンスが何回もあったのに、そのチャンスで決められなかった…」。まるで大きなミスをやらかした敗戦のようなコメント。しかし、大迫はエース永井の穴をしっかりと埋めてみせた。

 後半16分、中央をドリブルで持ち上がったMF山崎の右に大迫は飛び込んだ。完全に相手DFをかわすとGKの位置まで確認して右足でネットを揺らした。心憎いまでの冷静さ。ただ永井の“代役”を任されただけのFWではない。

 スピードの永井に対して大迫はポストプレー、空中戦、さらに多彩なシュートと日本でも数少ないオールラウンダーのセンターFW。鹿児島城西高時代には選手権の大会記録を塗り替え、今や鹿島でもレギュラーの座をほぼ手中にしている。この試合でもMF清武の先制、DF浜田の2点目はいずれも大迫の高さに相手DFが引きずられて空いたスペースを使ったもの。それだけでもセンターFWとしての役目は十分に果たしていた。

 だが、大迫は満足していなかった。「点を取れたのは良かったけど、もっとチームとしても質を上げていかないといけない。次の試合もしっかり点を取ることしか考えていない」。永井に譲り渡しているエースという言葉は大迫に重い意味を持つ。

 ジュニアユースのU−17代表では「エース」と呼ばれながら世界大会を前に当時の城福浩監督にメンバーから外された。鹿島でも「エースというのは結果を出し続け、周囲から信頼された選手が呼ばれるもの」と話したことがある。そんな活躍からは程遠かったことを大迫は反省していた。

 試合直前には負傷欠場の永井から「点取れよ」と激励された。「きょうもっと取れたはずの点は次にとっておきたい」。一度手にしたポジションを失うつもりはない。永井とのエースの座を懸けた争いが本格的に幕を開けたようだ。 (荒川敬則)

 

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