名古屋−大宮 前半ロスタイム、先制ゴールを決める磯村(内山田正夫撮影)=瑞穂陸上競技場で
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名古屋グランパスは痛恨の引き分け。2−0とリードしながら、大宮に後半22分に1点を返され、ロスタイムに同点にされた。名古屋の勝ち点は16。磐田は鹿島に0−2で完敗して勝ち点同じく16。G大阪は遠藤が1得点、1アシストと活躍して2−1で横浜Mを破り、同16に伸ばした。横浜Mは同18。清水は高原の2試合連続得点などで3−1で浦和を下し、勝ち点16とした。
◆名古屋2−2大宮
4連勝まであと2分を切っていた。逃げ切り用に投入された三都主の横パスをカットされた先に、悪夢が待っていた。大宮の同点ゴールが決まると、悲鳴とともにグランパスの選手たちが次々に芝生に倒れていく。「相手が来るのが見えなかった。判断ミス」。三都主が痛恨の場面を振り返った。
後半7分、ケネディのPKで2−0。3人の交代枠を使って守りきる寸前だった。「最後に、気ままというか、真剣じゃないところが出てしまった」とストイコビッチ監督は、憔悴(しょうすい)した表情を浮かべた。小川は「ホームで2点差を追いつかれるなんて、ちょっと痛すぎる」と悔しさをかみ殺すように言った。
不思議な勝利をもう少しで手に入れるところだった。「がっかりはしているが」と言う楢崎は冷静に振り返る。「前半から悪すぎて、完全な負け試合。うまく2点取ってもったいなかった気もするし」と勝ち点1の受け止め方に首をひねった。
ここ2試合の分厚い攻撃が影を潜めた。中盤で支えていた超人ダニルソンが、凡人以下のパフォーマンス。「まだ体調が100%ではない」と自ら話したが、指揮官は「移籍のことで、あっちに行こうか、こっちに行こうか、それが影響しているかもしれない」と渋面をつくった。3連勝で高まったムードが一転。「僕はまだ名古屋にいるし、ここにいたい。違うチャンスが訪れているということはあるが、心配しないでほしい」とダニルソン。最後の場面で失敗しただけなら、深刻ではない。 (木本邦彦)
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