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原乳

データ

原乳(帯広:帯広畜産大学)
原乳(釧路:パルシステム)
原乳(札幌:北大)

     

帯広畜産大学による畜大牛乳の放射性物質の検査結果

6/3に畜大からの回答を以下に転載します。

検査ラボでは食品の放射性物質検査は行っておりません。

また、本学においては、震災後の原子力発電設備の事故発生を受け、生乳または牛乳について、厚生労働省の「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」に従い、 シンチレーションサーベイメーターを使用した簡易方法による継続的なモニタリングを行っております(ゲルマニウム半導体検出器を用いた精密核種分析ではありません)。 現行のモニタリングは、本学で生産されている「畜大牛乳」の安全を担保するために行っている自主検査であるとご理解いただければ幸いです。 これまでのところ、簡易方法による測定では本学にて生産された生乳または牛乳に事故発生前後で違いはなく、異常は認められておりません。 今後とも、食の安全・安心の観点からこのようなモニタリングを継続してまいりたいと思います。

素人haniwaの所感(6/3)

実際の測定値は不明ですが、事故前後の違いはないようで良かったです。

参照元

帯広畜産大学(放射能測定情報は無いようです)

パルシステムの自主検査による北海道釧路市の原乳の放射性物質の検査結果

放射性ヨウ素、放射性セシウムともに検出限界未満でした。

採取日 ヨウ素131
(Bq/kg)
放射性セシウム
(Bq/kg)
5/21 検出限界未満 検出限界未満

※検出限界:放射性セシウム10Bq/kg程度、放射性ヨウ素20Bq/kg程度

素人haniwaの所感(6/1)

検出限界値が大きいですが、今後も不検出であることを祈ります。

参照元

パルシステムの自主検査結果

北海道大学生物生産研究農場の原乳

4/18以降放射性物質が微量に検出されていますが、暫定基準値以内であり摂取しても人体に影響はないとしています。

採取日 ヨウ素131
(Bq/kg)
セシウム137
(Bq/kg)
セシウム134
(Bq/kg)
6/6 不検出 0.114 0.089
5/23 不検出 0.113 0.079
5/9 0.116 0.176 0.139
4/18 不検出 0.036 不検出
4/4 不検出 不検出 不検出
3/16 不検出 不検出 不検出

※2週間に一度サンプリング予定。5/2サンプリングミスによりデータ欠損、5/9に再サンプリング
※検出限界値は不明、しかし微量な値が測定できておりそれなりに低いと思われる
※暫定規制値はヨウ素131:300Bq/kg(乳児100Bq/kg)、放射性セシウム:200Bq/kg

素人haniwaの所感(6/13)

6/6採取の結果について

5/23、6/6採取の原乳のヨウ素131は嬉しいことに不検出でした。 ヨウ素131の乳牛における生物学的半減期は約半日で、摂取してもその多くはすぐ尿中に排泄されるとの報告があります。 北大環境科学院による大気中放射性物質測定をみても、 ヨウ素131は5/16以降検出されていないことが分かります。 したがって、今回、ヨウ素131が不検出になった理由は、雨などによる新たなヨウ素131の降下が無いかごくわずかで、 以前牛が摂取してしまったヨウ素131も体内で速やかに減衰したことが考えられます。
ちなみに、前回ヨウ素131が検出された原乳の採取日は5/9でしたが、先ほどの北大環境科学院による大気中放射性物質測定によると 4/29-5/2にはヨウ素131が検出され、同じ頃(4月下旬)に放牧も始まっています(それでも検出値は過去の範囲内でした)。

一方、放射性セシウムは、134,137共に、5/9採取の原乳より低下したものの、5/23,6/6共に微量ながら検出されています。 セシウム137の生物学的半減期は、ヨウ素より長い約20日という報告がありますが、セシウム137の降下量が減少しているにも関わらず原乳中の値が減少しないのは、 牧草などから新たに放射性セシウムを取り込み続けているためかもしれません。

参考までに、北大大学院環境科学院の大気放射性物質量積算値は、3/28-5/13時点で、ヨウ素131が14.95mBq/m3、セシウム137が8.85mBq/m3、セシウム134が7.98mBq/m3になります。
また、このページの下部に、放射性物質の移行図を掲載しています。

北大原乳で検出されたセシウム137と過去値

北大原乳で検出されたセシウム137と過去値

ヨウ素131について

食品と放射能で、北海道の生乳に含まれるヨウ素131を調べますと、1968〜2009年に調べた518検体の約6%の32体で検出されているようです。 その平均は0.49Bq/kg、最大値は3.6Bq/kg、最小値は0.0072mBq/kgとなっています。
北海道の生乳のヨウ素131
(画像をクリックすると別窓で開きます・食品と放射能より)

参考までに、ヨウ素131の汚染源について北大大学院獣医学研究科の稲波さんに伺いました。2011/5/14にいただいた見解を以下に掲載いたします。

乳牛は4月末ごろから放牧が始まっているようです(正確な日時は不明)。 北大環境科学研究院の測定では4月半ばから大気中放射性物質(塵)、雨水等でかなり低いレベルながらも少し上昇していますので、 牧草、水、塵どれも汚染の寄与の可能性があります。 放牧前の餌は昨年から保存しておいた汚染の可能性の無いロール牧草なので、保存状態にもよりますが汚染の可能性は少ないと思われます。

それぞれがどの程度の寄与をしているのかは分かりませんが、飲み水は水道水ではなく地下水を与えているようです。 飲む量から考えてそこから取り込んでいる可能性は全体の中の寄与では少なくないと思われます。 (水道水は北大環境科学院と北海道の計測では正常レベルです)

放牧後の大気中放射性物質によって僅かに汚染された牧草も考えられます。 確かめるためには牧草のヨウ素131を測定しなければなりませんが、灰化処理作業が時間・技術的に難しいため現状ではできません。

セシウム137について

食品と放射能で、北海道の生乳に含まれるセシウム137を調べますと、1963〜2009年に調べた648検体の65%の422体で検出されているようです。 その平均は440mBq/kg、最大値は8300mBq/kg、最小値は16mBq/kgとなっています。 また、セシウム134の過去値は「食品と放射能」にはありませんでした。
北海道の生乳のセシウム137
(画像をクリックすると別窓で開きます・食品と放射能より)

放射能の牛乳への移行

放射能の牛乳への移行
(画像をクリックすると別窓で開きます・放射能の牛乳への移行(原子力百科事典)より作図)

放射能の河川、湖沼、海洋での拡散と移行

放射能の河川、湖沼、海洋での拡散と移行
(画像をクリックすると別窓で開きます・放射能の河川、湖沼、海洋での拡散と移行(原子力百科事典)より)

参照元

北海道大学生物生産研究農場の原乳の分析結果
食品と放射能



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