最終更新: 2011/06/20 22:29

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石原都知事、震災当日に利用客締め出したJR東日本の社長と面会 「責任持ってやれと」

東日本大震災当日の3月11日、街にあふれ返った帰宅困難者の数は、およそ9万人にものぼった。こうした人たちに対して、これまで自力での帰宅を促していた震災時の対策が、今、大きく変わり始めている。
20日、JR東日本の清野社長と面会した石原都知事は、「ほかの交通関係が努力してやっているのに、JR東日本だけお客を締め出して職員が帰っちゃうっていうのは、論外だと思うよ」と述べた。
「なんでシャッター閉めたの?」と尋ねる石原都知事に対して、JR東日本の清野社長は「駅で混乱が生じる可能性があったので。本当に申し訳ないと思っております」と述べた。
大震災で交通がまひし、帰宅困難者が街にあふれた3月11日。
この日、JR東日本は、早々と終日運休を決めた。
一部構内では開放したところもあったが、多くの駅で、駅舎から利用客を締め出したとして、石原都知事が抗議をしていた。
そして、20日に行われた話し合いで、JR東日本側は、今後、各駅ごとに、どれだけの人数がとどまることができるかなど、自治体と協議をしていきたいとした。
JR東日本の清野社長は「シャッターを閉めて、お客様を締め出す形になったことについて、私の方からおわびを申し上げた。まずは、駅の中でどこまで滞留できるのかとか...」と話した。
石原都知事は「JRはJRで、責任持ってやれと言ったんですよ。当たり前のことじゃないですか」と述べた。
今回の震災で、問題となったのが、帰宅困難者。
先日発表された首都圏白書によると、アンケート回答者のうち、およそ20%が、震災当日帰宅できなかったという。
東京都内にある1,030の公共施設で一夜を明かした人の数は、実に9万4,000人にのぼっていた。
自力で帰ることを基本方針としてきた東京都では、今回の震災を受け、今後、都心のオフィスビルや百貨店などに、帰宅困難者の受け入れなどの対応を求める方針だという。
こうした中、新たに一時避難所を設置する予定なのが、歌舞伎座。
2年後の春の完成に向けて、建設が進められている新たな歌舞伎座では、帰宅困難者に対する支援が強化されるという。
惜しまれながらも、2010年4月に幕を下ろした歌舞伎座では、現在、建て替え工事の真っ最中。
歌舞伎座担当者は「地下鉄の地下からずっと、こちらまで地下の広場が広がっている。地下の広場になっているところで、お客様1,000人収容。帰宅困難な方々を受け入れることができる。客席部分に、2,000名くらいのお客様を収容して、帰宅困難な方々に1泊2泊、そのくらいの期間は滞在してもらえる」と話した。
完成時には、3,000人の避難者を収容し、さらに地下3階の倉庫に、食料や水などを備蓄する予定だという。
さらに、大手スーパーのイオングループでは、震災時に、一部の店舗を朝まで開放。
イオン広報の向原利行さんは「店長判断で、お店を開放したと。なるべく広いスペース、通路等を含めた形で、フードコートなどを帰宅できない方に開放して」と話した。
実際に、宮城県の石巻では、震災から2週間、2,500人が店に避難していたという。
イオン広報の向原利行さんは「今後は、現場の店長判断だけではなく、帰宅困難者(への店舗開放)について、会社のマニュアルとして、全社を挙げて対応を検討していきたい」と話した。
各地で増える一時避難所、そこで必要になるのが、支援物資。
東京都は、現在10カ所の大型倉庫を都内に持っている。
その中の1つを訪ねてみると、段ボールの山がいくつも置いてあった。
倉庫の奥まで段ボールでいっぱいで、2階にも段ボールの山ができていた。
五目ご飯など18万食分や、毛布およそ3万9,000枚が用意されていた。
東京都福祉保健局の災害援護担当者は、「こちらは肌着になりまして、この倉庫に約3万着備蓄してあります」、「交通機関がまひしたとしても、(早めに)備蓄物資を届けられるように、より住民の方に身近な区市町村への分散備蓄を進めていくなど、取り組んでいきたいと...」と話した。

(06/20 18:48)


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