今、僕は顔が熱いです
テーマ:ブログカトマンズについてブログや皆さんのコメントを読んでいます。
勇気を伝えたいと思って中継などをやっている僕ですが、
逆に勇気づけられています。
中には、体力がないという厳しいコメントもありますが、
僕の顔は熱いです、、、、力だけで登れるわけではありません。
それは今年のヒマラヤの異常気象による雪の深さを知らないからです。
秋のエベレストは、厳冬期の次に厳しい季節になります。
春のエベレストは雪が最も少なく、
登山隊が多い為にルート工作の必要もないのです。
高所順応という高所に対する身体の慣らしもできます。
しかし、秋は雪が深く悪天候も多い為に
今回はこの高所順応ができないままアタックを迎えました。
次の好天気も狙いましたが、冬型の気圧が近づいているために
ヒマラヤの気象予報士から酸素を吸っても登頂は不可能だと
連絡がありました。
春ならそんなことはありません。
しかし、なぜ春にしないかというと、春は登山隊が多いからです。
山頂近くで酸素を吸って登ってくる登山隊に
「こんにちは」と言われて登る登山ではなく、
山と一対一の関係になるために、ほとんど登山隊のいない
この季節を選び続けてきたのです。
栗城隊のシェルパはかなり心配していました。
この雪の中、高所順応を完璧にできないままで
山頂を目指すことは山頂よりも死の可能性が高いことを
僕もシェルパも知っていました。
栗城の単独は最後のキャンプからだとも書かれていますが、
僕はベースキャンプから一人で全ての荷物を背負って
登っています。
最後のキャンプには栗城隊のシェルパはいません。
チョ・オユーもダウラギリもマナスルもいません。
全部の映像を見ればわかります。
キャンプ2まではロングで撮影する撮影班がいるため、
シェルパはそこまで上がりますが、栗城とは別行動です。
ただし今回は、異常気象で異常な雪質のため、
アメリカ隊のシェルパからも要請があり、
栗城隊のシェルパと共に7000mちょっと上までは
ルートを作っています。
CCRも実は、キャンプ2に置いていきました。
「中継をしたい!」その気持ちは変わりませんが、
重さ4キロ近くのものを持っては、生きて帰ることすら
難しいことをこの雪を見てすぐに感じていたからです。
そこで野口健さんからのアドバイス通り、
登山に集中するため、CCRをキャンプ2に置いていきました。
7750mで登山を断念後、僕は後悔していませんでした。
高所順応もなしで腰まである雪のなか、
ここまで登ってきた自分を褒めました。
冷静に落ち着いて呼吸を一定に保ち登ってきた。
無酸素で登るためには脳の酸素使用量を抑えるための
究極のリラックスと呼吸法。
力だけは7750mまで行けない。
もちろん山頂は目の前に見え、
まだ力が残っていると感じている僕は本当に悔しかったです。
でも、生きて帰るのが登山です。
死ぬために登るのでない。
それを冷静に判断出来た自分は、
今までとは違う力強さを感じていました。
その後、栗城隊全員の思いとして最後に中継をやろうと、
翌日早朝にシェルパにCCRを持ってきてもらい、
酸素を吸っておどけてみせたのです。
シェルパは、無酸素でこの大雪の中でノースコルに上がるのは神業。
それを一人で上がっていったのはすごいと言ってくれています。
また、中継の準備や今までの経緯を見て、
ただの趣味じゃないということ感じてくれてます。
僕の動画やブログでは表面上しか伝わらないものもあり、
自分自身責任を感じていますが、僕は表面的な「記録」ではなく、
たくさんの人の勇気になりたいのです。
すごい人になりたいわけじゃない。
どんな人間にも無限の可能性があることをリアルタイムで
示したいのです。
ただそれだけなのです。
この秋の時期の狙いや、どんな風にして
登っているのか本当に知りたい人は登りに来てください。
実際にベースキャンプまで見に来た人が何人もいます。
(来てくれて感謝)
すいません。熱くなってしまいました。
なぜなら、禁酒中だけどピザ屋で白ワインを飲んで
少し酔っぱらったからです。
顔が熱い。ごめんチョ。
ちなみに来年は秋が異常気象の場合は、
登山すらできない可能性があるため、
人の少ない冬から春にかけてなのかわかりませんが、
微妙な時期を狙うかもしれません。
いずれにしてもエベレスト単独・無酸素生中継登山はやり遂げます。
--------------------------------------------------
●10月27日(予定)、サンクチュアリ出版から
栗城の第二弾の書籍『NO LIMIT』が発売されます。
写真も多く使用された、初のメッセージ集です。
http://p.tl/FhEr
●栗城の初の書籍『一歩を越える勇気』(サンマーク出版)が
9月10日に電子書籍として発売されました。
購入はこちらのサイトから:http://itunes.apple.com/jp/app/id390389806?mt=8
本の購入はこちらから。
http://aqurl.info/u/4b4059128
●Team Kuriki Tシャツ(税込・送料込み5,000円)は、
公式サイトから購入可能です。
隊長とおそろいのTシャツを着て応援しよう!
http://kurikiyama.yl.shopserve.jp/
●チームクリキの隊員募集中!一緒に栗城の夢を共有しましょう!
http://kurikiyama.jp/teamkuriki.html