ベトナム 3週連続反中国デモ
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ベトナム 3週連続反中国デモ

6月19日 16時8分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

南シナ海の島々の領有権を巡って中国との緊張が高まっているベトナムで、19日、市民らが中国の対応に抗議するため、異例の3週連続となるデモを行いました。

ベトナムと中国は、南シナ海の南沙諸島や西沙諸島の領有権を巡って対立が続いており、先月以降は、ベトナムの漁船や国営石油会社の探査船の活動が中国の船に妨害される事件が相次いで、両国の緊張が高まっています。こうしたなか、ベトナムの首都ハノイでは、19日、市民らおよそ50人が中国大使館の前で抗議集会を開いたあと街の中心部をデモ行進し、「ベトナムは市民から政府まで一丸となって領土を守る」などと書かれたプラカードや横断幕を掲げて、中国の対応を非難しました。デモに参加した女性は「ベトナムの船を妨害する中国に抗議する。ベトナム政府には、国民と主権を守るよう努力してほしい」と話していました。共産党による一党支配体制の下、デモが厳しく規制されているベトナムで、中国に抗議するデモが行われたのはこれで3週連続となり、外交筋は「これまで聞いたことがなく、極めて異例の事態だ」と話しています。一方で、ベトナム政府は、先週に比べて警備に当たる警官隊の人数を増やしたほか、デモ隊を解散させる時間を早めるなどしており、国民の反発に理解を示しながら、対中関係に一定の配慮ものぞかせています。