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反原発講演会:「放射線から子供守れ」 基準の甘さに警鐘--鹿児島 /鹿児島

 海江田万里経済産業相が福島第1原発事故を受け、定期検査で停止中の原発再稼働を地元自治体に要請する方針を明らかにした18日、鹿児島市新町の東本願寺鹿児島別院で、反原発を訴える講演会が開かれた。原発問題に詳しい未来バンク事業組合理事長、田中優さん(54)が子供の放射線被害などについて語り、約150人が熱心に聴き入った。

 田中さんは講演で、86年チェルノブイリ原発事故後のウクライナ・キエフの小児病棟の映像を上映。事故現場の100キロ圏内で500人以上の障害児が産まれたことや、今も脳腫瘍などに苦しむ子供たちの声を紹介した。それらの子供の浴びた放射線量が年5ミリシーベルトだったと指摘し、日本政府が設定した児童生徒の年間被爆許容量20ミリシーベルトについて基準設定の甘さに警鐘を鳴らした。

 講演後、市立小学校教諭の宮下修子さん(47)=同市易居町=は「原発事故が起きた福島では地産地消の食材を使う給食にまで頭を悩ませられる。子供の健康をどう守るかについて考えさせられた」と話した。【垂水友里香】

毎日新聞 2011年6月19日 地方版

 
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