20日午前7時すぎ、福岡県久留米市城島町下青木の建設会社役員宅で、玄関ドアに弾痕とみられる穴があるのを家族が見つけ、110番した。けが人はなかった。久留米署は発砲事件とみて、暴力団が関与した可能性も視野に、建造物損壊と銃刀法違反容疑で捜査している。県内の発砲事件は今年に入り10件目。
県警によると、玄関ドアのガラス部分に直径約1センチの穴が1カ所あり、室内にも銃弾によるものとみられる傷が確認された。室内から銃弾が1個見つかった。
捜査関係者によると、玄関先で薬きょう1個と未使用の銃弾1個が見つかり、自動式拳銃が使われたとみられる。
役員宅は夫婦2人暮らし。前日の19日午後9時ごろに家族が確認したときには異常はなかったといい、同署の調べに対し役員男性は「これまでに暴力団などとのトラブルや脅迫はない」と話しているという。
現場は、佐賀県境に近い田園地帯にある静かな住宅地。近くに住む60代女性は「昨夜は雨が激しく、雷も鳴っていて、発砲音などは聞こえなかった」と話した。今月8日に福岡県大川市で発生した暴力団関係者同士のトラブルとみられる発砲現場とも、距離約2キロと近い。小学校の通学路に当たることから、大川市の発砲事件の後は教職員や地域ボランティアが通学路に立ち、児童たちの登下校を見守っていた。
=2011/06/20 西日本新聞=