韓国ウォン存亡の危機、人民元と日本円に挟み撃ち=韓国
2011年6月17日(金)19時54分配信 サーチナ
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円は1980年代から、人民元の国際化は2009年から始まり、両者の板ばさみとなる韓国ウォンは世界の舞台における立場を失いつつあると見られている。複数の専門家は、人民元が国際準備通貨への準備を進めるに従い、ウォンが主導権を失い、極端なケースでは通貨自体が取って代わられることもありうると指摘している。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
つまり、ウォンが人民元や日本円に取って代わられ、消失する可能性があるということだ。
高麗大学のOJeong−geun教授は、「中国が大量に韓国国債を買い増しているため、今後たとえ韓国中央銀行が基準金利の引き上げを行っても、国債の利率が上昇しないという現象が現れ、金利政策の独立性が脅かされる可能性がある。ウォンの価値が不安定になった場合、ウォンを人民元や日本円に交換する人が増え、ウォンがほかの通貨に取って代わられるという深刻な状況になる可能性もある」と警戒を示した。
21世紀の初めごろ、南米パナマ、エクアドル、エルサルバドルなどの国が自国通貨の対ドル為替レートの変動が激しいため、ドルが自国通貨に取って代わるいわゆる「ドル化」政策を採ったことがある。
中国は2009年7月から人民元国際化政策を進めている。まず貿易決済で人民元の利用拡大を図り、人民元をアジア地域で通用する国際通貨にし、次の段階で、人民元をドル、ユーロ、円と肩を並べる国際準備通貨にする方針である。中国はすでに世界第二位の経済大国であり、人民元国際化政策が奏効すれば、人民元がドルと円に代わる次の日中韓地域の通用通貨になる可能性さえあるだろう。(編集担当:米原裕子)