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ペットボトルでハエを一網打尽 気仙沼・主婦が捕獲法工夫

ハエの駆除のためペットボトルを物干しざおにつるす小野寺さん=15日、気仙沼市

 津波で流され、腐敗が進む水産物から大量発生しているハエを駆除しようと、宮城県気仙沼市階上地区の主婦小野寺恵子さん(64)が身近な調味料などを使って始めたハエの捕獲法が評判となり、地域で広がりをみせている。
 使うのは砂糖100グラム、日本酒70cc、酢50ccを混ぜた溶液。穴を開けた2リットル入りペットボトルに少量ずつ入れ、物干しざおにつるしたり自宅の周りに置いたりしている。
 酢や酒のにおいに寄ってきたハエが中に入り、出られなくなってペットボトルにたまる仕組み。5日から始めた小野寺さん方では、1日置いただけでボトル半分ほどのハエがたまるという。
 この方法を小野寺さんから聞いた地元町内会長が回覧板で紹介したことから、「ハエ取りペットボトル」が地区内に広がったという。
 ハエの大量発生は、水産加工会社の倉庫から津波で流された冷凍のサンマやサメ肉が周辺の水田や畑に散乱し、腐敗しているのが原因だ。
 ハエは5月中旬から増え始め、小野寺さんは「晴れた日でも窓を開けられず、洗濯物も干せない。減る気配はなく、本を絶たないと何の解決にもならない」と訴える。
 腐敗が進む水産物の回収は、港周辺や道路などでは進んでいたが、農地に打ち上げられた分は最近まで手付かずだった。
 市産業部は「ライフラインの復旧を優先してきた。水田や畑に重機を持ち込めず、作業に時間がかかっている。作業員の数を増やし、できるだけ早く片付けられるようにしたい」と理解を求めている。


2011年06月16日木曜日


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