残ったオレンジ/一←織、+たつき
・過去構造 ・一護出番なし… ・台詞矛盾あり…かも を踏まえてどうぞ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 最初に目についたのは確か入学式の日。 …うわさになっていた、オレンジ髪の少年。 たくさんのうわさがあって、目立っていた。 私の頭にはそのときから彼のオレンジ色が染み付いていた。 「織姫?どうしたの?」 「へ?」 たつきちゃんに言われて、私ははっとする。 そういえば、掃除中だった。 最近私はこんなことが多い気がする。 「…最近ぼーっとしてるね、あんた」 「そ、そっかな?そんなことない気がするんだけど…」 あははは、私はそう笑うことしか出来なかった。 だって、それは事実だから。 「当ててあげようか?」 「え?」 「あんたがぼーっとしてる理由」 「あ…」 私もわからない。 どうして気になるのか、どうしてこんなにぼーっとしてしまうのか。 「黒崎一護」 どきり、とした。 確かにあたっている。いつもいつの間にか目で追ってしまうオレンジ色の髪をした彼。 「…ヒントあげる。…病院だと思うよ」 「病院?」 「そ、一護がひっかかってる理由」 ぜんぜんわからない。 どうして黒埼くんが病院?病院に通ってるとか? それに、どうしてたつきちゃんが知ってるんだろう。 「あれ…?呼び捨て、なんだね」 「そりゃ幼馴染だしね」 ああ、なるほど。 幼馴染か。通りで。 「…ま、がんばんな」 「え、どういうことたつきちゃん!?」 …本当に、ぜんぜんわからない。 **** 病院、病院、病院… 最近私は病院になんていってないし… んー、なんなんだろう。 黒崎…病院…… 「あ…もしかして…」 私の脳裏によみがえったのは、お兄ちゃんがいなくなったあの日のこと。 …そうだ、私はあの時見たんだ… オレンジ色の髪をした、少年を。 「クロサキ、医院…」 ―――あれが黒崎くんの家だったんだ…… やっと、私が彼が気になる謎が解けた。 あの髪が頭に残るのがわかった。 そうか、そういうことだったのか。 ……でも、なんだろう。 この胸のどこかに…開いた穴のような感じは。 ……やっぱり、わからない。 「またたつきちゃんに聞いたらわかるかなぁ」 ―――それがわかったのは、それから3ヶ月ほどあとのこと +END+ なんとなくあったときの話が書きたくなって。
つい最近のアニメが春に戻っちゃったので、それで思いつきました。 すごい久々だな… タイトルはそのままつけました。…なんかわかりにくい…ような気もする…← |