自転車発電で1時間テレビを見るには3時間半こぎ続けなければならない
週プレNEWS 6月15日(水)18時23分配信
「基本的な仕組みは、自転車のダイナモ式の前照灯と同じです。ただ、家電製品を動かすため、クルマ用の発電機を利用する必要があります。発生した電気をインバーターで交流100Vに変換し、発電量が一定のレベルを上回れば、電気が供給されるというわけです」(同研究所の山見拓氏)
まずは、消費電力量少なめの扇風機にチャレンジ。ペダルを踏み出すと、ある程度の回転数まで重い。緩やかな坂道を上る感覚だ。すると突然ペダルが軽くなり、扇風機が回り始めた。
「軽くなったところが、必要な電力をクリアするポイントです。あとはその回転数を維持するだけで動き続けます」(山見氏)
取材当日は気温が25度を上回り、汗ばむような陽気。そのため扇風機の風は清涼感たっぷり。しかし、それも3分、4分たつうちに怪しくなってくる。回転数を保ち続けるための負荷がじわりじわりと熱に変わってくる。扇風機は回っているものの、実験前より暑く感じるのは気のせいか?
呼吸を整えて、今度は扇風機と白熱電球、合計100Wの発電に挑む。このトライでも、負荷が軽くなった瞬間、白熱電球が点灯、扇風機も音を立てて回り始める。でも必要とするワット数が増加したことで回転数の維持がなかなか大変。このまま頑張れば5分、10分はなんとかなりそうだが、その先はあまり考えたくない……。
山見氏によると、大型テレビを1時間見るために3時間34分の発電が必要。一般家庭の一日分の電力消費を賄(まかな)うには525時間も自転車をこぎ続けなければいけない。たった一日のために22日間も自転車こぎか……。人力発電が実用化される日はまだ遠そうだ。
(取材・文/植村祐介、撮影/祐実知明)
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最終更新:6月15日(水)18時23分
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