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中国:広州郊外で暴動 1000人以上が警察車両など襲撃

12日、広州郊外の増城で、四川からの労働者ら(奥)と対じする治安部隊(手前)のビデオ映像=ロイター
12日、広州郊外の増城で、四川からの労働者ら(奥)と対じする治安部隊(手前)のビデオ映像=ロイター

 【上海・隅俊之】13日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストなどによると、中国広東省広州市郊外の増城で10日、違法営業を取り締まる治安要員と露天商のトラブルが暴動に発展した。暴動は12日夜まで3日間続き、1000人以上が警察車両を襲撃するなどした。13日夜までに数十人が拘束された。

 香港メディアによると、10日夜、四川省出身の妊婦が営む露店を治安要員が立ち退かせようと妊婦に暴力を振るったのがきっかけ。同省からの出稼ぎ労働者らが反発し、車や警察施設などに放火するなどした。治安要員が露天商から金を巻き上げていたとの報道もある。

 市当局は、露店がスーパーの出入り口をふさいでいたため立ち退かせようとしたと釈明している。妊婦にけがはなく胎児も無事だとしている。

 治安当局は催涙弾なども使って連日の暴動を鎮圧。現場周辺には13日夜も、警察官が配置され、道路を封鎖するなど厳戒態勢をとっている。

 広東省では6日にも南部の潮州市で、四川省出身の出稼ぎ労働者が賃金未払いを訴えて会社に抗議。逆に暴行を受けたとして1000人近くの労働者が車を壊すなど当局側と激しく衝突した。広東省には製造業の工場などが集中しており、待遇をめぐって弱い立場に立たされる出稼ぎ労働者が不満を募らせ、大規模な暴動に発展するケースが目立っている。

毎日新聞 2011年6月14日 0時50分(最終更新 6月14日 2時09分)

 

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