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学校側、対策の不備謝罪 石巻・大川小合同供養式

祭壇には児童と教職員の笑顔の写真が並んだ

 児童108人の7割に当たる74人が死亡、行方不明になっている宮城県石巻市大川小の合同供養式が18日、同市桃生町の斎場で営まれた。学校と市教委の関係者も出席し、津波発生時の避難場所を定めていなかった点など防災対策の不備を謝罪した。
 遺族でつくる実行委員会が主催し、約350人が参列。震災が起きた午後2時46分に合わせて黙とうした。2人の子どもを失った武山剛PTA会長は「子どもたち、先生のみ霊が安らかであるよう念じたい」などとあいさつ。学校行事の写真スライドも上映され、子どもたちの姿に遺族からすすり泣きが漏れた。
 市教委によると、同小の柏葉照幸校長は「安全に対する取り組みの不十分さ、すべては私の至らなさの結果です」などと保護者に陳謝。市教委の今野慶正事務局長は「学校の防災計画を点検、指導するなど、津波への危機意識を高めるべきだった。本当に申し訳ありません」と述べた。
 3月11日の地震直後、児童らは校庭に避難。津波が来る直前に北上川の橋のたもとにある小高い場所へ移動する途中、川から押し寄せた津波に襲われた。教職員も現場にいた11人のうち、10人が死亡、行方不明。保護者からは「裏山に登れば、多くが助かったはず」と疑問の声が出ていた。
 供養式の後は遺族会が設立され、学校近くに慰霊碑を建て、植樹を進める方針などを確認した。


2011年06月19日日曜日


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