「賢い患者になりましょう」を合言葉に、医療を消費者の視点でとらえる活動をしている「NPO法人ささえあい医療人権センターCOML」(コムル)理事長の辻本好子(つじもと・よしこ)さんが、18日午前7時10分、胃がんで死去した。62歳だった。葬儀は行わず、後日「送る会」を開く予定。喪主は長男教之(のりゆき)さん。連絡先はコムル(大阪市北区、06・6314・1652)。
子育て中に市民グループのボランティアとして患者の悩み相談を受けたのがきっかけで、1990年にコムルを創設した。
不安を抱える患者や家族を支えようと、常設の電話相談を始め、医師らとどう接したらいいかを一緒に考えた。「患者は医療の消費者。お任せにせず、自分で判断しよう」と呼びかけ、医療のあり方や治療法を学ぶ「患者塾」、患者の目で医療機関を評価する「病院探検隊」などにも取り組んだ。政府の社会保障国民会議分科会委員も務めた。