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茶髪
 予約をしてあるからと連れて行かれたのは、とある美容院でした。
 そこで私は、またしても彼の望む通りの女に変身させられてしまったのです。

 人生で一度も染めたことのない黒髪を、金髪に近いほどの薄茶色に変え──手の爪にも足の爪にも、妖艶なネイルアートを施されました。
 今日はエナメルのボディコンシャスに身を包んでいるので、美容院から出てきた私の姿は……「現代の二十代女性にバブル期の格好をさせればどうなるか」という設問の答えであるように思われました。
 子供の頃からみんなに誉められてきた黒髪が、今は見る影もありません。
 大学時代には染めようと思ったこともありましたが、友達に「そんなにキレイな髪を染めるなんてもったいない! 安っぽくなるからやめた方がいいよ!」と力説されたことを思い出します。
 たしかに鏡に映る自分の姿は……茶髪のせいで二歳か三歳は若返った感じがするものの──全体的にどこか安っぽく、嘘臭い感じがするのでした。
「夫に何て言えばいいの……」
 夫も、私の黒髪が大好きでした。染めるのには絶対反対の立場を取るに決まっていたし、私のこんな姿を見れば卒倒してしまうかもしれません。
 さすがにここまで来れば、妻の変化の裏に男の存在を嗅ぎ取るに違いないのです。悪い友人と付き合っているのかとも疑われるし、本気で浮気の線に探りを入れられるかもしれないのです。
 そしてそのどれもが真実なのですから──私には隠しおおせる自信が、これっぽっちもないのでした。
 ですが……やはりケンジ様は、私の事情などお構いなしです。自分の物を、自分好みに染めているだけという顔です。もしかしたら、彼は私に夫がいることも知らないのではないか……などと訝ってしまうほどに好き放題してくるのです。
 けれどもちろんそんなはずもなく……。たしかに彼は、他人の妻を思い通りに扱えている今の状況を心底楽しんでいたのです。

     ♀

 私たちは、美咲のマンションに向かいました。
 ドアの前に着くと、ケンジ様は黙ってポケットから鍵を取り出します。
 彼はこの部屋の合鍵を持っていたのです。私が紹介されるまでは……美咲は一人で彼らの相手をしていたのだと、その時初めて知りました。
 ドアを開けると、ムワッと得体の知れない匂いが漂ってきます。
 彼女の部屋には、すでにユウイチ様もいて……二人は酒を飲みながら、もうべったりと、匂い立つほどにイチャついていたのです。
「お~、久しぶり~」
 私たちの姿を見て、胸を揉まれ口移しで酒を飲まされていた美咲が言います。
 すでに目はトロンとしており、身体を真っ赤に火照らせてユウイチ様の太い腕に抱かれています。
「男の言うことを何でも聞く女」とは、まさに今の彼女のようなことを言うのでしょう。その姿はとても退廃的で淫靡なものでした。
 けれどそれは──ケンジ様に抱かれている時の自分だって、同じことだったのです。
 普段ケンジ様の言いなりになって好き放題に抱かれまくっている私も……傍から見ればこんな風なのだと知り、少なからずショックを受けます。
 すでに彼女はベロベロに酔っ払った半裸姿で、いつ犯されてもおかしくないという状況でした。

 この部屋に来るのも、四人で揃って会うのも、本当に久しぶりでした。ほとんどの時間を、私はケンジ様と、そして美咲はユウイチ様と一緒に過ごしていたのですから。
 久しぶりに見る私の姿──その変わりっぷりに、二人とも驚いた様子でした。
「アンタがここまで変えられちゃうなんて……。信じられないよ。ダンナは大丈夫なの? 何も言わないの? あららー、こんな髪になっちゃってもー、いっけないんだー」
 こんな男たちを紹介したことに後悔を感じている──などと言いつつ、美咲は私の茶髪を楽しげにいじり回すのです。
「あー、でも俺もこっちの方が好きだな。安っぽい? 分ってねーな、この安っぽさこそがエロいんだよ。うっは、いいの? こんなムチムチの太もも露出して……。襲われっぞ?」
 ユウイチ様は、エロく豹変させられた人妻に強い興味を持った様子でした。もうさっきからずっと私の身体に触れているのです。
 ピチピチのミニスカートから伸びた生足を上から下まで揉み込まれ、すでにブラの中にまで手を差し入れられている状況。
「あ……ユ、ユウイチ様……」
 今まではずっとケンジ様と一緒だったから、自分はケンジ様の女なのだとばかり思っていたのだけれど……。
 しかし彼は、ユウイチ様にいじり倒されている私を見ても特に何の文句もないようでした。
 ──どうやら私は、勘違いをしていたようなのです。
 私は……いや、私と美咲は──ケンジ様とユウイチ様の単なるオモチャでしかなかったのです。
 もちろん、オモチャ相手に嫉妬など感じるはずもありません。
「んふぅ……あふ」
 ユウイチ様の酒臭い舌が、口の中いっぱいに暴れます。
 もうこの部屋の中がいやらしい空気に満ちていて、私はたまらない気持ちになってしまっていました。パンツの中をビショビショにして、足を広げて腰をくねらせます。
 キスが終わると吸い掛けのまま忘れていたタバコを咥え、煙を肺にまで取り込んで一息つきます。
 酒とタバコと男と女、効き目の弱いクーラー、締め切ったワンルームの部屋。玄関までもが淫らな味と匂いで満ちているように思われました。
 今まで散々に美咲のことをビッチ呼ばわりしてきた私ですが……。もう人のことは言えなくなっているのです。
 ユウイチ様に服を無茶苦茶にずらされて、乳首も性器も丸出しの状態。粘つく汗を手で塗り込められ、舌で味わわれて──先ほどの美咲と同じように、はしたなく身悶えます。
 四人で汗にまみれて、タバコを吸い、酒を飲む。
 時間が経つにつれて肌の露出が増えていき──そしてついには、全員が下着までをも脱ぎ去って、ヌルヌルの身体をこすり合い始めるのでした。
 私が四つんばいになってケンジ様の口に吸い付いていると、後ろからユウイチ様が股間をいじってきます。
 パンツも穿いていない全裸なのです。じっとりと濡れた肛門を左手でマッサージされ、右手の指を二本もアソコの中へと埋め込まれて──。
「あふぁッ……ああん……」
 さっそくたまらなくなります。男の肌に頬ずりしたくて、男の体液を味わいたくて、そして男に激しく犯されたくなってしまいます。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 全員が息を荒げていますが、私一人だけが一段と興奮を高めているようなのでした。少しは理性の残っている三人と比べても、目に見えて発情してしまっています。
 そんな私の表情を見て、三人は笑っていました。
「可愛いからさ、まずこの子を三人でイカせてやろうぜ」
 ユウイチ様がそう言ってくれていたのを、ぼんやりとした頭で聞いていました。
 目の前に、ケンジ様のペニスが突き出されます。早くも亀頭の割れ目からは透明な汁が溢れ出していて──、
 我慢できずに、その出ている汁ごと頬張りました。
「んむぉ……んふぅ……」
 じゅる……じゅるる……じゅるる……。
 床にボタボタとヨダレの固まりを落としながら、彼のペニスを喉奥までお迎えします。口の中ではもごもごと舌を動かして、彼のたくましいイチモツに絡み付けていきます。
「もう完全にビッチだなコイツ」
 背後からユウイチ様が、私のアソコにペニスの先を馴染ませながら言います。その声は、酷く冷静な感じで……哀れみとか、軽蔑とか、そういったものも含まれているような気がしてしまいました。
 ふいに泣きそうになってしまいます。
 が、次の瞬間にはドロドロに溶けたアソコを若々しいペニスで突き刺され、
「んああぁぁあぁぁ……あはあぁ、くはあぁぁぁ……」
 酒のせいで感じやすくなった全身に、性的快楽という猛毒を流し込まれるのでした。甘い甘いその感覚に、我を忘れてしまいます。
「ああぁぁ……あおおぉ……んあおぉぉ……」
 奥まで入れられただけ──それだけで、私は足の指を開いたり閉じたりして感じていました。
 これで動かれたらヤバイ……。これ以上気持ちよくされたらヤバイ……。堕ちちゃう……。ユウイチ様に堕とされちゃう……。
 そう思った時には、もう手遅れでした。
 痙攣する私の腰をしっかりと掴んだユウイチ様に、犬の体勢で激しくピストンされてしまいます。
 まさに、ズッコンバッコンといった感じでした。上下左右、色んな角度から粘ついた膣壁をこすり倒されて、
「アアアアアアッ! アアアアアアッ!」
 私は獣のように喘いでいました。右手にはさっきまでフェラチオしていたケンジ様のペニスを握り、彼に感じている顔を見られながら──絶頂へ向けて、一直線に突き込まれていきます。
 歓喜の涙でぐしょぐしょになった私の顔を、ケンジ様がベロリと舌で舐め上げてくれます。
 舌を伸ばしておねだりすると、彼はすぐに私の口に吸い付いてくれました。
「んふぅ……んむふぅ……」
 バックでユウイチ様にハメ倒されながらの、ケンジ様とのキス──。
 二人の所有者様にどうしようもなく気持ちよく溶かされて……私は早くも、本日一度目の絶頂に全身を痙攣させたのでした。
「んほおおおおおおおおッ! んおおおおおおおおッ!」
 美咲が私の耳元で、可愛い可愛いと言ってくれてしまいた。けれど、彼女の手はそんな私の乳首に伸ばされていて──、
 彼女は友達にやるレベルではないというほどに、強く強くその先っぽをつねり上げているのでした。
 ビシャアアア──!
 他人の部屋の床に、盛大に失禁。
 けれど三人は気にした様子もなく、それぞれの肉責めを続けています。
 ユウイチ様はサルのように私を犯し、美咲は耳元で囁きながら乳首をつねる。そしてケンジ様は、射精寸前の勃起ペニスを喉の奥まで突き込んでのイラマチオ。
 みんなはそれぞれに余裕があり、性の遊戯を楽しんでいる風でした。
 けれど私は違いました。三人の真ん中で、一人だけ地獄かと思うような快楽の渦に巻き込まれていたのです。断続的に絶頂と失神を繰り返し、脱水症状が心配になるほどに汁という汁を垂れ流し──、
 どれぐらいそうしていたでしょう。
 やがて美咲の興奮もピークに達し、彼女がケンジ様と一つになるまで──私はずっと三人の悪魔に狂わされ続けていたのでした。

 その後も、数時間に渡って男二人女二人の乱交は続きました。
 最終的には四匹のナメクジが絡まりあっているのと変わらない光景が繰り広げられていたのです。
 私たちはそれぞれに白濁した粘液を分泌し、滑りのよくなった肌を熱くなるまでこすり合わせました。
 穴という穴をほじくり回され、無様なイキ顔をみんなに見てもらいます。
「チンポ好きか? 男好きか?」
 ユウイチ様に聞かれて、私は全開に広げた股間をガクつかせながら答えました。
「ンアアアッ! 好きッ! 大しゅきッ! アハッ! 好きッ! しゅきッ! おとこ……おろこ好きぃぃッ……! ああはあぁッ!」
 自分より五つも若く、夫よりずっと背が高い筋肉質な男性。女の扱いにも慣れていて、絶妙な性技をも持ち合わせている二人。
 もう私は、彼らの虜でした。

 ふと隣を見れば、美咲は口からヨダレを垂らし、白目を剥いて失神していました。そのとても気持ちのよさそうな姿に、また感度が上がってイキかけます。
 あと数十分もすれば、自分もあんな姿にさせられるんだ──そう思いつつ、またユウイチ様のペニスが膣内で脈を打っているのを感じて声を上げる私なのでした。

     ♀

 その後、ユウイチ様に呼び出されました。ケンジ様と美咲には内緒で、二人だけでお風呂に入ります。
 中で一緒にシャワーを浴びて、また濃厚なキスをしました。
「いい女になったな、お前」
 知り合ったころは、私にはあまり興味がなさそうだったユウイチ様。彼も、美咲のようなギャルでビッチっぽい女性が好きだったのでしょう。
 それが、ケンジ様にすっかり変身させられた私なのです。彼にしても興味が出てきたのだと思います。
「これからもいっぱいヤラせろよ?」
 そう言われて裸体をギュッと抱きしめられ、もちろん「はい」と返事をします。だって、私はケンジ様とユウイチ様、二人のオモチャなのですから。
「ケンジや美咲に内緒で、二人だけでも会おうな」と言われて、ついつい胸がキュンとしてしまいます。
 私はタイルの床に膝を付き、彼の股間にキスの雨を降らせるのでした。
 それは、明らかなる隷属の宣言でした。


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