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 今日もケンジ様と外でデートをしています。
 人妻なのですから、夫以外の男性と二人で出歩くのは危険です。誰に見られるか分ったものではないのですから……。
 しかしもちろん、彼は私の事情など気にも留めてくれません。
 前日に購入した、十代のギャルもかくやというファッションに身を包み──彼にしっかりと腰を抱かれて街を歩かされてしまうのです。

     ♀

 超ミニのプリーツスカートに、コルクで出来た厚底サンダル。見せパン、見せプラに、上は透け透けのキャミソールが一枚だけという姿。
 十代前半の女の子だったら可愛いと言ってもらえる格好なのでしょうが──二十六歳の成熟した人妻がやっても、それは露出プレイのようなことにしかならない訳で……。
 すれ違う男性たちはみな、私のムッチリとさらけ出された白い四肢に視線を集めてくるのです。とてつもなくいやらしい視線の数々でした。まるで、痴女を存分に視姦するかのような……。
「ケ、ケンジ様……」
 早くどこかに避難したい。この際ラブホテルでもいい。とにかくこの恥ずかしい格好で人ごみの中を歩かされるのはもう限界……。私は額に汗まで掻いて、そう思っていたのです。
 しかし、ケンジ様はもちろん簡単には許してくれません。早く慣れた方が楽になるとでも言いたげに、私の手を引いてずんずんずんずん歩いていきます。
 無防備な生脚を忙しなく動かして、私は彼の後に付き従います。というか、それ以外にできることがなかったのです。

 何時間歩かされたでしょう。
 喫茶店に入り、軽く食事を取ったころには──私は今の格好にも随分と慣らされてしまっていました。
 本当に、慣れというのは恐ろしいものだと感じました。昨日までは絶対にこんな格好で歩くことなどできないと思っていたのに……。それが、今ではこれが当たり前なのではないかとさえ思えてきてしまっているのです。
 しかも彼は頻繁に私の身体を撫で回していたのです。歩いている時も、そして隣に座っている今も。太ももをさわさわとさすられ、二の腕を揉まれ、さすがに胸を揉まれたりすることはありませんでしたが……。
 それでも私はそんな彼の行為に、まるで自分が本物のギャルとなり、不良の彼氏に好き放題触られてしまっている──そういった感覚に陥ってしまったのです。
 まるで他人の人生を体験しているような気分。昔の自分がどこへ行ってしまったのか分らなくなってしまうほどの、劇的な変化。それが、服装を変えただけで私の身に起こってしまっているのです。
「ケ、ケンジ様……」
 彼は喫茶店の中だというのに、私のアゴを持ち上げてキスをしようとしてきます。
 こんな格好で、そこまでエッチなことをされてしまったら──私は身体の火照りを抑える自信がなくなってしまいます。
 一日中、大勢の男性に半裸の女体を視姦され続けていたのです。
 今だって、喫茶店の中──他の男性客やウエイターの方にチラチラと盗み見られているのです。
「んむぅ……んふぅ……」
 ネトネトと舌を絡ませあうディープなキスをされて、顔が真っ赤に変色します。全身が震えて、アソコからじゅわりと愛液が染み出してきて……。
「はぁ、あはぁ、あはぁ……」
 唇を離しても、彼の目から視線を外せません。
 もう、今すぐにでも犯してもらいたくなってしまいます。
 彼はそんな私の思いに気が付いてくれたのでしょうか。伝票を持って席を立ちました。
 私は次に向かう場所で、彼にどんなことをしてもらえるのかと心をときめかせ──急いで彼の後を追うのでした。

     ♀

 彼は一旦薬局へ立ち寄って何かを買い、そしてすぐに別の店へと私を連れて行きました。
 そこは、雑貨屋さんのようなところでした。奥まった場所に、ギャルギャルしい安物のアクセサリーが並んでいます。
 結婚してから、まさか夫以外の男性にこんなところに連れ込まれるなんて……。
 そう戸惑っている私の身体に、彼は次々とアクセサリーを試着させていくのでした。
 一つが千円にも満たない、プラスチックでできた派手さだけが取り得の品々。中高生の女子が主な購買層だと思われるそれらを、彼は私に押し付けてきます。
 透明な赤、黄、ピンクの玉が連なったブレスレット。
 金メッキの大きなバングル。
 ジャラジャラとビーズや紐の付いたゴムバンド。
 彼は本当に適当な手つきでいくつか見繕うと、私を連れてそのままレジへと直行しました。

 買い終わったアクセサリーは、店を出たところで着けろと命じられました。
 両手首にいくつものブレスレットを重ねはめ、髪の毛には大きな花飾りの付いたバナナクリップを留められます。カバンにはジャラジャラと大量のキーホルダーを付けられて……。本当に、今時こんな女子高生もいないというほどに若作りをさせられてしまったのです。
 ただでさえ露出が高く、水着で歩いているのとたいして変わらない服装な訳で……。さらにそんな若々しい飾りを着けていれば、いくら髪の毛が黒くて肌の色が白いからといっても──本当に、毎日夜遅くまで遊び呆けている女へと変貌してしまう気がしました。
 お店のガラスに映り込む自分の姿を見て、愕然とします。
 白ギャルというのでしょうか。お洒落はお洒落だけど……品がなく、とても頭の悪い女子大生のようなその姿。
 しかも肉体だけは無駄にムッチリと肉付き、人妻の色香を存分に漂わせていて……。
 女の自分が見ても、性的な印象を強く受ける格好なのです。世の男性陣には、一体どんな風に思われているのでしょう──考えただけでも恐ろしくなってしまいました。
「よし、じゃあ行くか」
 値札や袋などのゴミをその場に捨て去り、彼はそんな変わり果てた私の腕を引いて歩き出しました。
 一目散に、ラブホテルの入り口が並ぶ通りへと向かっているようでした。
 ああそうか、彼は自分好みの格好をさせた私を犯したかったのだ……。
 他人の妻を、自分の趣味に染め変えてレイプする。それは男性にとって、最も支配欲の満たされる行為の一つであったのかもしれません。
 何となく、分らないでもありませんでした。
 そして私自身にとっても、こんな格好をして犯されるということは……それ自体が一種のプレイとして、衝撃的な体験となるような予感がするのでした。
 なんといっても、彼に会うまでは貞操を守り、慎ましく生きてきた私なのですから……。

     ♀

 ラブホテルに入って、まずされたのは意外なことでした。
 彼は手にもっていた袋の中から、あるものを取り出します。
 薬局で買ったと思しき、ピアスの穴を開ける使い捨ての器具でした。プラスチックでできた、とても簡単な仕組みのそれ。耳を入れる隙間があって、あとは指で挟み込むように押せば針が通ってピアスの穴が開くという、ただそれだけのもの。
 それが、三つもあったのです。
 何をするのかと聞く私に、彼は「いいから黙っていろ」とだけ言います。
 まだ薄い服に身を包んだままの私は、彼に抱き寄せられ、頭をわきに抱えられてしまいました。
 彼が、私の耳にその器具を近づけていきます。
 耳に穴を開けられる──。
 そう思った私は、慌てて彼の手を掴んでやめさせようとするのでした。
「ちょ、ちょっと待ってください……話を……」
 しかし、彼は私の言葉など聞き入れてはくれません。まるで自分の持ち物なのだから何をしてもいいだろうというように、躊躇なく私の耳にその器具をあてがいます。
「そ、そんなこと……お、夫になんて説明すればいいんですか……」
 夫は女のピアスにもいい顔はしません。ましてやそれが自分の妻だとすればなおさらです。もしかするとこの穴が原因で、大喧嘩になってしまうかもしれないのです。
 が、どうせ何を言っても彼のしたいようにされてしまう──もうそれは明らかなことでした。私の言葉にも力はなく、身体も諦めたかのように抵抗を止め、痛みに備えます。
 思った通り、ケンジ様の手は止まることを知らず──、
 バツン!
 と一度大きな音がしたかと思えば──一瞬の後には、刺すような痛みが私の耳を襲ったのです。
「あああ……」
 完全に、針が耳を貫通しているのが分ります。じんじんと響く痛みで、見なくても理解できるのです。
 幸いなことに、血はほとんど流れませんでした。
 できた穴には、傷口が塞がるまでの間、仮止めのピアスをします。それが両耳分。
 そして、彼は引き続き──もう一つ余った器具を手に、私のキャミソールを捲り上げて白いお腹を露にさせるのです。
「え……」
 まさか、と思った次の瞬間には──もうおへその穴の「下の部分の皮」を指でつままれていました。そして、伸ばした皮を挟み込むように、器具をあてがわれます。
「ちょ、ちょっと待ってくださ……」
 それは耳用の器具であって……おへそにはおへそ用の何かがあるのではないか。いや、その前に、そういう部分の穴ならちゃんと病院で専門の人に開けてもらわないといけないのではないか。
 そんなことを思っている間にも──、
 バツン!
 大きな音と、そして直後に激しい痛み。
 見れば、私のおへその穴──その下の皮に、針が貫通しているのでした。
「あああ……」
 耳のピアスなら、まだ夫には説明のしようもあったのです。真面目な人妻でも、ピアスをしている人はたくさんいるのですから。
 が、おへそのピアスは──どう言い訳をすればいいのか見当もつきません。
 知れば、夫は絶対に怒ります。激しく説明を求められるに決まっていました。だって、おへそのピアス穴なんて……夫に隠し通せるはずがないのですから。
 私はもうどうしていいか分からずに、ただただ困惑していました。
 だというのに……彼は私の気持ちなどお構いなしです。新しくおへそにできた穴にも、仮止めのピアスを付けていきます。その目は、喜びと興奮に満ちているように思えました。。

 もちろん、私たち二人はラブホテルにいるのです。その後はベッドに押し倒されて、彼の望むがままに犯されたのです。
 今日は超ミニのスカートでしたから、パンツだけを剥ぎ取られた状態で──恥ずかしい服に身を包んだまま、バックスタイルでピストンされまくってしまいました。
 ギャルのような格好で若作りをした人妻に、彼も興奮を高めていたのでしょう。普段よりさらに獣じみた突き込みで──私のアソコは火が出るほどにこすられ、溶かされました。
「ケ、ケンジ様……! は、激しすぎッ! んハッ! んハッ! アハッ──!」
 自宅ではできないような大声を張り上げて、私は乱れに乱れました。
 汗だくになって髪を振り乱しながら、バックから牝犬のように凌辱されます。両耳とおへそは、まだ新しいピアスの痛みがジンジンと止んでおらず……。
 そんな中、濡れてヒクつくアソコを男根で貫かれまくって──、
 両の乳房を後ろから乱暴に搾り上げられて──、
 そして何発も何発も、濃厚すぎる生中出しを食らい──、
 私はまた新しい快楽に、意識を丸ごと持っていかれるのでした。
 新しい快感──それはつまり、身体を傷つけられながら犯されるという感覚です。
 耳とおへそから、わずかではありますが血を滲ませながら抱かれるというのは、何かとてつもない敗北感がありました。
 身体に傷を付けられて文句も言えない──それは本当に、相手が自分の所有者である何よりの証拠のような気がしてしまったのです。
 ですから、今日ドクドクと中出しをされた時、私はいつも以上に激しく身体を痙攣させ、舌を出して白目を剥いて絶頂に達したのです。
 あまりの被支配感と、ケンジ様の男らしさに──気持ちのよさがとどまるところを知らず……。服装に負けないぐらい、淫乱で、馬鹿になっていた気がします。

     ♀

 そして結局……家に帰った私は、夫に何の説明もできなかったのです。
 ただ、ピアスを開けたかったから開けました。それだけ言って、後は黙って彼の言葉を聞いていただけです。
 最初は怒って文句を言っていた夫も、いつまでも黙って頭を下げ続ける私に根負けしたのでしょうか。最後には、もう開けてしまったのなら仕方がないと言って、諦めてくれたのです。
 その場はそれで収まったはいいものの、私は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
 けれどその申し訳なさは、ピアスがどうこうという問題ではなくて──、
 夫以外の男の手で、身体に傷を付けられた──ということに対してのことだったのかもしれません。
 夫に黙って、彼の知らないところで、彼の知らない男の手で──キズモノの身体にされてしまった。
 そのことが、私の心をギュッと締め付けている気がするのです。
 そして一方では改めて──ケンジ様に好き放題扱われている自分、というものを強く意識せずにはいられない私なのでした。


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