2011年6月19日5時4分
短期的な安全対策が完了したとして、停止中の全国の原発の再稼働を地元に求める方針を示した18日の海江田経産相の発表――。中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)を抱える東海地方にも波紋が広がった。電力不足を懸念する電力会社や産業界が「一歩前進」と歓迎する一方で、安全対策の徹底を求める地元自治体や住民は、警戒を強めた。
「これで、今進める津波対策を取れば、国も浜岡の再開を容認せざるを得なくなるのではないか」
菅直人首相の要請で5月に浜岡原発を全炉停止した中部電力の幹部の一人は、海江田経産相の発表を再開へのステップと受け止めた。
銀行員時代に総会屋への利益供与事件に遭遇し、銀行トップの辞任を求めた江上剛さん、ソニーで上司に従わず、独断でパソコンを開発した辻野晃一郎さんらに、本社と現場の関係を聞いた。