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【プロ野球】

内海完投、両リーグトップ9勝 チームの連敗3で止めた

2011年6月19日 紙面から

巨人−西武 完投で9勝目を挙げガッツポーズをする内海=東京ドームで(大泉謙也撮影)

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◆巨人2−1西武

 どれほどの“風雨”にさらされても、大黒柱は倒れなかった。巨人の内海が3安打1失点完投で涌井に投げ勝った。「無心です。何も考えずに投げました」。拙攻にも拙守にも折れない精神力。自身7連勝でリーグトップを独走、両リーグでもトップの9勝目。チームの連敗を3で止めた。

 苦しみを抜けた喜びが全身に表れた。9回2死二塁。三遊間へのゴロを脇谷が横っ跳びで好捕して一塁に送球。試合終了を確認すると、無意識にバンザイが飛び出した。「ふぅ〜。しんどかったですね。本当にしんどかった」。激しく吐き出した息に実感がこもった。

 1人で勝ったも同然だった。攻撃陣の得点力不足は相変わらず。再三の好機を逃し、守備でも2回にラミレスの後逸(記録は三塁打)、8回にライアルの失策があった。野手陣の実質的な援護は長野の先制ソロだけで、2点目は内海自らのバットでたたき出した。「本当に投打のヒーロー」。原監督も1人で西武に立ち向かった左腕に惜しみない賛辞を贈った。

 チームが交流戦9勝13敗1分けと負け越す中で内海は5戦全勝。今オフには第3子となる三男も誕生予定。公私ともに絶好調の大黒柱は「できすぎで自分自身も困ってます」と照れ笑いを浮かべた。身重の聡子夫人に配慮して「今は2本ぐらいに抑えている」というビールの味も、この夜は格別に違いない。 (井上学)

 

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