エース永井、左足首ひねるも軽傷　あすクウェート戦

　ロンドン五輪出場を目指すＵ−２２日本代表は１７日、アジア２次予選・第１戦のＵ−２２クウェート代表戦（１９日・豊田スタジアム）に向けて愛知県豊田市内で約１時間半、非公開練習で戦術確認などを行ったが、その最中に、ＦＷ永井謙佑（２２）＝名古屋＝が左足首を捻挫。幸い軽傷だったが、本番直前のエースのアクシデントに、現場には一瞬、張り詰めた空気が流れた。

　練習場を後にする選手の中に、永井の姿はなかった。関係者によると、１対１の対人練習で、相手をかわそうと左足を踏ん張ったときに足を取られ、ひねったという。小雨が降り続いたコンディションも影響した。

　“地元”開催のクウェート戦を前に、永井は「点を取って勝ちたい」と意気込んでいた。静岡県内で４日間の合宿を終えると「明日（１７日）から試合モードです」。そんな矢先の負傷だった。

　主将のＭＦ山村は、その瞬間は見ていないが、永井の「痛い」という声で“緊急事態”を知った。「普通に歩いていたので大丈夫だと思う」と話したが、確証は持てないといった様子だった。

　関塚監督は「（攻撃のほかの）バリエーションを使えるようにする」と、まさかの事態にも備えは万全と言わんばかり。日本協会の原博実強化担当技術委員長も「（けがは）病院に行くようなレベルではない」とし、チームドクターと相談した結果、大事をとって宿舎で安静、治療を優先させた経緯を説明した。

　昨秋の広州アジア大会得点王欠場となれば、非常事態発令となっていたところ。５大会連続９度目の五輪出場権をかけた大一番を前に、ネジを巻きつつ細心の調整が続く。　（伊東朋子）