浄化設備の再開 さらに数日か
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浄化設備の再開 さらに数日か

6月19日 4時30分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所で高濃度の汚染水を浄化する設備が、本格運転開始から僅か5時間で停止した問題で、原因や対策を調べて運転を再開するまでに、さらに数日かかる可能性もあり、汚染水があふれ出すおそれがあるなか、予断を許さない状況となっています。

福島第一原発では、施設内にたまり続ける高濃度の汚染水の対策として、放射性物質を取り除く浄化設備が17日の夜から本格的に動き始めましたが、このうちの「吸着塔」と呼ばれる装置の放射線量が想定以上に上がってしまい、僅か5時間で停止しました。東京電力によりますと、問題の装置は、一連の浄化設備の入り口にあり、油やテクネチウムと呼ばれる放射性物質を取り除くよう特殊な加工が施されているということです。東京電力は、この部分が放射性物質を油などとともに想定以上に取り込んだ可能性があるとして、加工を施していない装置を取り寄せて性能を比較し、放射線量が上がりすぎない対策を講じたいとしています。しかし、装置の準備に時間がかかるうえ、場合によっては処理する汚染水の量など設備全体の運用方法を再検討する必要が生じるほか、近くを通る配管から出る放射線の影響も検討する必要があるということです。このため、東京電力は、運転再開までに数日かかる可能性もあるとしていますが、高濃度の汚染水は、このままではあと1週間余りで施設からあふれ出すおそれがあり、予断を許さない状況となっています。