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更新日:23年6月2日
農林水産省は、原子力災害対策本部においてお茶における放射性セシウムの管理方法が決定されたことを受けて、お茶の放射性セシウムの検出問題への対応についてとりまとめました。 |
1 お茶の放射性セシウムの汚染メカニズムの解明
これまでの農林水産省の調査により、今回の生葉の汚染は、古葉に付着した放射性セシウムが葉面から吸収され、新芽に移動したものと推定されるが、さらに以下の調査分析及び実証を実施。
(1)二番茶、三番茶の茶葉に対する放射性セシウムの検出調査
(2)放射性セシウムの低減技術の実証
2 原子力損害賠償法に基づく賠償への支援
今般のお茶の出荷停止、回収等による損害については、原子力損害賠償法の賠償の対象となるものと理解しており、具体的に以下を実施。
(1)お茶農家、茶商等に対し、第一次指針に含まれる出荷停止、回収等による損害の範囲等の情報提供
(2)風評被害に係る損害について、中間指針に明確に位置付けられるよう情報提供
3 お茶農家、茶商等に対する支援
(1) お茶農家
(2) 茶商等
1 調査の趣旨
生葉(新芽)・荒茶・飲用茶の各段階における放射性セシウムの関係及び茶樹の汚染メカニズムを考察するため、茶葉及び土壌を採取し分析。
2 調査結果
(1)生葉、荒茶、飲料茶における放射性セシウム濃度
[1] 生葉から荒茶に加工される過程で重量は約1/5に変化。放射性セシウム濃度は、水分の減少に応じて高くなっており、加工過程でセシウム自体はほとんど失われない。
[2] 荒茶から熱水で抽出する段階で、飲用部分に抽出される放射性セシウムは、5~6割程度。
(2)茶樹の汚染メカニズム
[1] 古葉に含まれる放射性セシウムは、生葉(新芽)とほぼ同程度(乾物重量比ベース)。
[2] 土壌中の放射性セシウム濃度は、畝間で概ね260ベクレル/キログラム以下、株元で概ね40ベクレル/キログラム以下と低く、土壌からの吸収は、あまり考えられない。
[3] 調査茶園における茶の新芽は4月10日前後であり、大量の放射性物質が放出された時点では、茶の新芽は出ていない。
[4] 文献によれば、セシウムは、植物の葉面から吸収され、植物体内を移動。また、お茶は、セシウムと類似するカリウムをよく吸収。
[5] 以上のことから、今回、生葉(新芽)で検出された放射性セシウムは、土壌中から吸収されたものではなく、古葉に付着したものが葉面から吸収され、新芽に移動したものと推定。
採取地 |
A |
B |
C |
---|---|---|---|
古葉 |
1,390 |
1,090 |
700 |
生葉 |
710 |
670 |
340 |
荒茶 |
3,200 |
3,100 |
2,300 |
飲用茶 |
54 |
61 |
46 |
土壌 |
(畝間) |
(畝間) |
(畝間) |
標高 |
110メートル |
35メートル |
110メートル |
※採取日 5月14日、荒茶加工 5月15日
※検査機関 (財)日本食品分析センター
<添付資料>
生産局生産流通振興課特産農産物対策室
担当者:春日、足立
代表:03-3502-8111(内線4845)
ダイヤルイン:03-6744-2117
FAX:03-3502-4133