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【社会】

1号機の3・6倍の放射性物質放出 福島2号機建屋の扉開放で保安院試算

2011年6月18日 19時34分

 福島第1原発2号機の原子炉建屋の水蒸気除去のため、東京電力が予定している建屋の二重扉の開放で外部に放出される放射性物質の総量は17億8千万ベクレルとする試算を、経済産業省原子力安全・保安院が公表した。

 大気中の拡散予測をした結果、飛散する放射性物質による被ばくは、最高でも一般の人の年間線量限度(1ミリシーベルト)の1000分の1程度で、保安院は「周辺への影響は小さい」と説明している。

 東電は保安院の評価を受け、関係機関や周辺自治体に環境影響などを事前に説明する。

 11日からフィルター付き大型ファンで建屋内を換気しており、空気1立方センチメートル当たりの放射性物質濃度を0・01ベクレル程度に下げた後、扉を開ける。開放時期は未定。建屋内の床や壁に付着した放射能を帯びたちりが舞い上がらないよう、建屋への空気流入を抑える措置も取る。

 5月8日の1号機の扉開放では、保安院は放射性ヨウ素やセシウムの放出総量を5億ベクレルと試算。水素爆発で破損した建屋上部から放射性物質が一気に出たとみられるが、周辺で大きな数値の変化はなかった。

 2号機の原子炉建屋内は気温が37度、湿度が99・9%と高いため、格納容器への窒素注入や水位計調整などの作業が困難となっており、換気により温度と湿度を下げる必要がある。

(中日新聞)

 

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