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病と生きる 経過観察怠り子宮を摘出 女優・原千晶さん

産経新聞 6月17日(金)7時55分配信

病と生きる 経過観察怠り子宮を摘出 女優・原千晶さん
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女優の原千晶さん=23日午後、東京都港区(瀧誠四郎撮影)(写真:産経新聞)
【ゆうゆうLife】

 ■がん2度克服の「証人」に

 女優の原千晶さんは昨年11月、番組プロデューサー(38)との結婚を発表した。その際、平成17年初めに子宮頸(けい)がん、21年末に子宮体がんをそれぞれ患っていたことも明らかにした。抗がん剤治療は、楽観的な性格の原さんが「死にたい」とこぼすほど過酷だった。しかし、夫の献身的な付き添いと、復帰できる仕事があったことが心の支えになったという。今後は子宮がんを克服した「生き証人」として啓発に携わっていくつもりだ。(文 豊田真由美)

【フォト】原千晶、涙の結婚…子宮がん手術乗り越え
  

 16年の秋頃から腹痛などの諸症状が出始めました。12月頃に病院へ行くと、「できものがあるから調べましょう」と言われました。翌年に切除手術をして調べてもらい、子宮頸がんだったと分かりました。「完治のため子宮を摘出した方がいい」と勧められ、一度は摘出手術の日程まで組みましたが、踏み切れず直前にキャンセルしました。当時は31歳になる頃で、「私もいつか子供が欲しい」と漠然と思っていたんです。

 医師には、毎月必ず病院で検診し経過観察を怠らないことを条件に理解してもらいました。2年近くは病院に通いましたが、仕事のスケジュールと病院の予約が合わなくなってきて。体調は本当に良かったし、「もう大丈夫だろう」と1カ月病院に行かなくなると、ずるずると2カ月、3カ月、半年…と足が遠のいていきました。19年に入ってからは、連続ドラマのハードな撮影をこなしていて、夫とはこのとき知り合いました。

 21年秋頃「おかしいな」と感じ始めました。おなかと腰にかけてどーんと重い鈍痛がして、おりものの量や生理中の経血量が異常に増えました。おりものシートが手放せなくなり、寝るときはおむつタイプの生理用品でないと間に合いませんでした。あと2日でドラマが終わる冬の日、気が遠のくような激痛がして、その日の夕、近くのレディースクリニックに飛び込みました。

 「うちでは診きれない」と紹介された大きな病院に行くと、先生が診察した瞬間、「あぁ、だめだこれは」と言うんです。「どうしてこんなになるまで放っておいたの。いつから病院に行っていないの」と矢継ぎ早に聞かれ、「かなり進行してますよ」と。

 そして「おなかを切って、子宮と卵巣と卵管と骨盤周辺のリンパ節を取らないとだめ。よくここまで放っておいたね。放っておいたら死ぬんだよ」と言われました。今まで自分がいかにがんを軽く見ていたかを思い知らされましたね。毎月検診に行かなかったのだから、自業自得です。

 がんは子宮の頸部と内膜に併発し、リンパにも飛んでいました。年明けに摘出手術を受け、抗がん剤治療が始まりました。つらかったですね。回数を重ねるたびに副作用がひどくなって、髪は抜け、皮膚は黒ずんでぼろぼろ…。精神的にもむしばまれ、「子供が産めないことは私の人生にどう影響するんだろう」と考えると眠れませんでした。

 夫はただ黙ってそばにいてくれました。私のネガティブさに引きずられなかったのはすごいと思います。後に「二度とあんな思いはしたくないから、これからは絶対病院に行くように」と言われましたけどね。仕事も大きな支えで、「復帰すれば専念できる」という前向きな思いは強かったですね。

 夫を巻き込んでしまったことはものすごく後悔しています。両親にも孫の顔を見せてあげられませんしね。私だけならいくらでも開き直れますが、私のことを思ってくれる人には申し訳ないです。

 今は「女性の子宮をみんなで守っていく必要がある」と感じる人が多くなっています。私には女優、タレントという仕事を与えられていて、微力でも体験を伝えることができる。生き証人みたいに「検診に行かず放っておいたらだめなんだ」ということを伝えられたらいいですね。

【プロフィル】原千晶

 はら・ちあき 昭和49年、北海道生まれ。平成6年、第21代クラリオンガールに選ばれ、芸能界デビュー。16年から約1年間、タレント活動を一時休業してアロマインストラクターの資格を取得し、手作りせっけん教室も開いている。女性誌『美STORY』(光文社)でコラム「原千晶さん37歳 ガンと私、明日の私、キレイな私。」を連載中。


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最終更新:6月17日(金)9時22分

産経新聞

 

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