被災地で活動、韓国救助隊の複雑な思い
震災直後の被災地に海外から最も早く救助犬とともに駆けつけた韓国の救助隊。参加した隊員が複雑な胸の内を語りました。
訓練に励んでいるのは、災害時に生存者を見つけることを任務としている韓国の災害救助犬です。国際基準を満たした「マニ」と「ペクトゥ」と呼ばれる2匹だけが海外で救助活動に参加できることになっています。
「嗅覚は人間の1万倍以上、聴覚は40倍、視覚は10倍。人のにおいを嗅げば、救助隊に向かってほえます」(救助隊 チュン・チャンユン隊長)
マニとペクトゥが通常訓練を行なう場所へ案内してもらうと、そこには、がれきの山などが置かれていました。地震後の被災現場を想定した空間だといいます。
震災翌日にマニとペクトゥは日本に到着しました。韓国から救助犬や救助隊が日本に入ったのは今回が初めてです。
マニとペクトゥは、宮城県内の被災地で107人の隊員とともに10日間、捜索を行いました。18人の遺体を発見するなど活動は高い評価を受けたものの、救助隊員には複雑な思いが残ります。
「救助犬が直接、生存者を救出することはできなかった」(中央119救助団 イ・ドンソン団長)
彼らが活動を要請されたのは、すでに日本側が捜索していた場所だったといいます。生存者のいる可能性の高い、まだ捜索の手が入っていない地域での救助活動を希望しましたが、断られました。
同行していた宮城県警は、「要請があった場所は道路の状況が悪く、こちらとしては命令に従ってもらうしかなかった」といいます。
「すべて日本政府の統制を受けなければいけない立場だった。だから私たちとしては限界があった。残念な部分です」(中央119救助団 イ・ドンソン団長)
先月行われた日中韓首脳会談では、大災害が起きた場合、3か国が協力体制を強化することで合意しました。災害発生国は救助隊や支援物資の受け入れを迅速かつ円滑に行うとしています。災害発生直後の混乱時に海外の力をどう生かすのか。今後の国際協力のあり方も問われています。(18日17:30)
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