東日本大震災により被災された多くの方々に、心からお見舞い申し上げます。
県では、岩手県遠野市に現地支援調整本部を設置するなど支援体制をいち早く整え、人員の派遣、物資の提供、被災者の受け入れなどに全力で当たってまいりました。御協力をいただいた皆様に厚くお礼申し上げます。
本県における緊急の津波対策としては、先月実施した緊急津波避難訓練の結果を検証し、避難計画の点検を徹底します。防災・原子力学術会議に設置した津波対策分科会において、対策の専門的、学術的な研究にも取り組んでまいります。皆様も今一度、避難場所や避難ルートの御確認をお願いします。
震災の影響は県内にも及び、東部地域では電力供給の減により県民生活や企業活動に制約が生じています。全国的な自粛ムードもあり、伊豆地域をはじめ県内観光産業は大きな打撃を受けました。県では、緊急に5月補正予算を編成し、県内避難所への自家発電設備の設置や地域の企業への支援などに取り組んでいます。ぜひ多くの皆様に伊豆へ、浜名湖へお出掛けいただきたいと思います。
福島第一原子力発電所からの放射性物質漏出の影響も懸念されますが、本県ではこれまでのところ、環境放射線と水道水の放射性物質は、健康への影響を心配する必要はないレベルで推移しております。
浜岡原子力発電所の運転停止については、首相と中部電力が、県民の皆様の安全安心を最優先して下した極めて重要な決断であると評価しています。全県を挙げて節電対策を講じるとともに、新エネルギーの導入を加速させ、地元の雇用・経済対策に万全を期してまいります。節電への御協力をお願いいたします。
被災地の悲しみや苦しみを我が事として東海地震に備えつつも、いたずらに萎縮せず地域の活力を高めていくことが望まれます。災いを転じて福となす心で、”ふじのくに”の元気を全国に届けようではありませんか。

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