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【社会】

汚染水処理5時間で停止 東電、循環注水冷却に遅れ 

2011年6月18日 12時32分

 記者会見する東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理(左)=18日午前、東京・内幸町の本店

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 東京電力は18日未明、福島第1原発で稼働させた高濃度汚染水の浄化システムのうち、セシウム吸着装置の放射線量が想定よりも早く交換基準に達したとして、稼働から約5時間でシステムの運転を停止した。

 東電は、浄化後の水を原子炉に戻して燃料を冷やす「循環注水冷却」を同日中にも開始する予定だった。松本原子力・立地本部長代理は「想定している原因であれば、汚染水の移送先がいっぱいになる1週間後までに解決できる」と述べた。

 循環注水冷却が順調に進むかどうかは、7月中旬をめどに原子炉の安定的な冷却を始める工程表の「ステップ1」達成への鍵にもなっている。松本本部長代理は「全体への影響はない」との見方を示した。

 東電は浄化システムを、17日午後8時に本格稼働。システムの一部であるセシウム吸着装置には、線量計が備えられているほか、セシウムなどを吸着する鉱物ゼオライトを詰めた機器が中に複数個入っている。線量が毎時4ミリシーベルトになった段階でゼオライトを詰めた機器を交換することにしていたが、予定より早く基準値を超える4・7ミリシーベルトに達したため、18日午前0時54分に停止した。

 当初、この部分の機器の交換は1カ月に1回程度と想定していた。

(共同)
 

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