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ロシア 万全の安全対策で原発推進

6月18日 11時56分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

ロシアのメドベージェフ大統領はサンクトペテルブルクで演説し、福島第一原子力発電所の事故で課題となった安全対策に万全を期したうえで、原発の新規建設を進める考えを強調しました。

メドベージェフ大統領は、17日、ロシア第2の都市、サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムに出席し、冒頭で演説を行いました。この中で、メドベージェフ大統領は「ロシアは、福島での事故後、求められているような高い安全基準でも通用する技術を使って、新しい原発の建設を進めている」と述べ、福島第一原発の事故で課題となった安全対策に万全を期したうえで原発の新規建設を進める考えを強調しました。ロシアは、原発推進の政策を見直す考えはないとして、新たに10基の原発を建設する計画を進めていますが、福島の事故を受けて、国民の間では不安が高まり、一部の建設予定地では反対運動も起きています。このため、大統領としては、安全対策を強化し、福島のような事故は起こさない決意を示すことで、国内の反原発の動きの拡大を抑えるねらいがあったとみられます。さらに、メドベージェフ大統領は、原発の推進をみずからが悲願とするロシアの近代化の柱の一つに位置づける考えを示し、来年の大統領選挙で国の近代化は誰が政権を担うことになっても実現されなければならない課題だと強調しました。