2011年6月18日10時10分
福島第一原発の「事故調査・検証委員会」の委員らが17日、同原発などを現地視察した。視察後、畑村洋太郎委員長は深夜に会見を開き、「原発の取水口に近い堤防が津波で木っ端みじんに姿を消していた。とんでもない災害が起きてしまった」と述べた。
検証委の委員4人ら計20人のグループで、福島第一、第二の両原発を日帰りで視察。福島第一では水素爆発で建屋が吹き飛んだ3号機や、唯一生き残った非常用ディーゼル発電機などを見学し、吉田昌郎所長から作業の進み具合などの説明を受けた。
畑村委員長によると、吉田所長は「地震の後は、地震のことで頭がいっぱいで津波のことまで考えられなかった」と話したという。畑村委員長は「現場でいろんな印象を持ったことで、これから必要なことをするための基(もとい)ができた」と述べた。(西川迅)
東日本大震災で原発の「安全神話」は崩れた。北海道にも、道内の約4割の電力を供給している泊原発がある。防災対策はどうなっているのか。対岸で建設が進む青森・大間原発と、どう向き合うのか。
銀行員時代に総会屋への利益供与事件に遭遇し、銀行トップの辞任を求めた江上剛さん、ソニーで上司に従わず、独断でパソコンを開発した辻野晃一郎さんらに、本社と現場の関係を聞いた。